近頃は、ビニールハウスを利用した促成栽培の進歩で、ぶどうの季節感が薄れたとはいえ、露地もののぶどうは、これからが出盛り期。殆ど日本全国で栽培されていますが、主な産地としては、山梨、山形、長野、大阪、岡山、福岡、それに北海道の各道府県で、とりわけ山梨は有名です。ぶどうは大別すると、アジア系、ヨーロッパ系、アメリカ系の三種に分けられ、日本で栽培されているぶどうのうち、甲州ぶどう以外は、明治初年、他のくだものといっしょに、海外から移入した舶来種です。
在来種の甲州ぶどうは、伝説によると、源頼朝が幕府を開こうとする直前の文治二年(一一八六年)、今の山梨県八代郡祝村の入会山中の城の平に祭祀する石尊宮に参詣した折、路傍に自生する一種の蔓植物を見付け、これを自園に移植して培養、苦心の末に三十余房の果実を生み出し、これがとてもおいしかったので、村人たちは喜んで栽培にはげみ、甲州ぶどうの基になったといわれます。今日では、デラウェアをはじめ、マスカット・オブ・アレキサンドリア、ネオマスカット、キャンベルス、コールマン、巨峰と、数多くの品種が栽培され、味覚の秋に色どりを添えています。一説によれば、『古事記』黄泉《よみの》国《くに》のくだりに、イザナギノミコトがヨモツシコメに追われ「黒御鬘を取りて投げ棄《う》て給ひしかば、乃ち葡萄《えびかずら》の子《み》生《な》りき」。この�えびがずらのみ�が、野ぶどうの一種といわれ、一名、いぬぶどうとも、えびづるともいい、山に生えるのは、山ぶどうの名で呼ばれ、太古、すでに日本の山野に、ぶどうが自生していたことを窺《うかが》わせます。
ぶどうは、よく冷やして召し上がるのがコツで、冷やすと味が際立ちます。たくさん食べたあと、すぐ牛乳や水を飲まないように。とくに胃腸の弱い子は、おなかをこわしやすいので。
在来種の甲州ぶどうは、伝説によると、源頼朝が幕府を開こうとする直前の文治二年(一一八六年)、今の山梨県八代郡祝村の入会山中の城の平に祭祀する石尊宮に参詣した折、路傍に自生する一種の蔓植物を見付け、これを自園に移植して培養、苦心の末に三十余房の果実を生み出し、これがとてもおいしかったので、村人たちは喜んで栽培にはげみ、甲州ぶどうの基になったといわれます。今日では、デラウェアをはじめ、マスカット・オブ・アレキサンドリア、ネオマスカット、キャンベルス、コールマン、巨峰と、数多くの品種が栽培され、味覚の秋に色どりを添えています。一説によれば、『古事記』黄泉《よみの》国《くに》のくだりに、イザナギノミコトがヨモツシコメに追われ「黒御鬘を取りて投げ棄《う》て給ひしかば、乃ち葡萄《えびかずら》の子《み》生《な》りき」。この�えびがずらのみ�が、野ぶどうの一種といわれ、一名、いぬぶどうとも、えびづるともいい、山に生えるのは、山ぶどうの名で呼ばれ、太古、すでに日本の山野に、ぶどうが自生していたことを窺《うかが》わせます。
ぶどうは、よく冷やして召し上がるのがコツで、冷やすと味が際立ちます。たくさん食べたあと、すぐ牛乳や水を飲まないように。とくに胃腸の弱い子は、おなかをこわしやすいので。