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たべもの歳時記149

时间: 2019-12-30    进入日语论坛
核心提示:はつたけ 生えているきのこで、秋早く出るので、この名が付いています。高さ五、六センチ、傘はさしわたし五、六センチで、中央
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はつたけ

 生えているきのこで、秋早く出るので、この名が付いています。高さ五、六センチ、傘はさしわたし五、六センチで、中央はちょっと中へへこんでいて、じょうごのような形をしています。
子どもの頃、両親に連れられて、家の近くの黒松の防風林で、はつたけ狩りを楽しんだものです。たいていは前日雨が降り、秋としては「少し暖ったかいな」と思えるような日和《ひより》を選んで出かけます。こういう日には、はつたけが大きく育っていて、見つけやすく、一つ見つけるたびに「あった、あった」と、大声張り上げて喜んだものです。一つあると、その周りに、必ず三つ四つは探せます。ベテランともなると、大声張り上げて、他人に、はつたけの在りかを教えるようなことはせず、ひたすら黙々と採集し、一段落して、林を出て落ち合うと、ザルにいっぱい採っていて、してやられたと思うこと、しばしばでした。
初茸やまだ日数経ぬ秋の露 芭蕉
多いのは、はつたけの中でも「あかはつ」、または「ろくしょう」といわれるもので、きのこ関係の本を見ると「アイタケ、エエタケ、ロクショウモタシ」などと方言のあるものと、「ルリハツタケ」(方言アオハツ、アオゾラハツ)といわれるものです。傷がつくと、たちまち、その部分が緑青色《ろくしよういろ》に変るので、「猫じゃらし」(えのころぐさ)の長い茎を一本引き抜き、はつたけの傘から柄に次々に刺しとおし、傷つかぬように、ぶら下げて持ち帰るのが、ならいでした。
石突きをさり、塩水に浸してよく洗い、細かに切ってすましやみそ汁の実にしたり、あるいは「きのこめし」にしてもおいしいものでした。
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