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たべもの歳時記161

时间: 2020-01-11    进入日语论坛
核心提示:がざみ東京あたりでカニといえば、まず第一に挙げられるのが、このガザミ。俗にワタリガニといわれるもので、薄鼠色の体色をした
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がざみ
東京あたりでカニといえば、まず第一に挙げられるのが、このガザミ。俗にワタリガニといわれるもので、薄鼠色の体色をした、甲羅が菱形のカニです。東京湾あたりから南日本にかけての内湾、河口からあまり遠くない、深さ五メートルくらいの砂地に棲んでいます。性質はたいへん臆病で、日中は海底の砂地に、平たい形の第五脚で巧みに穴を掘り、その中に隠れていて、夜になると這《は》い出て、さかんに餌を漁《あさ》ります。夜でも月夜には、それほど活動しないので、俗に「月夜のカニは身が薄い」などといわれ、肉はさほどうまくなく、肉量も少ないといわれますが、これはあくまで俗説。
子どもの頃、潮干狩に行き、ワタリガニの穴を見つけると、軍手をはめて、この穴に静かに手を差し込み、腕がすっぽり入るくらいの奥の院に鎮座している獲物に、軍手が触れると、やにわに大きなハサミで挟《はさ》みます。そのまま、そろりそろりと引き上げ捕えますが、小一時間もすると、手籠にいっぱい獲れました。
ガザミはズワイやタラバにくらべると、はるかに小さく、ズワイが足の肉を食べるのに対して、主に胸部の肉を食べます。塩ゆでしてから、甲羅を剥《は》がし、ガニ(エラ)を除き、タテ二つに割り、大きなハサミの先を利用したり、箸で小部屋の中の肉を取り出し、二杯酢で食べます。甲羅の内側にミソがつまっている場合もあるので、これをかき出して食べます。桃色をしていて、ポクポクした歯ざわりが楽しめます。鮮度のよいものは、胸部を割ったとき、筋肉が締まっていますが、古いものになると、箸でつまむと、ボロボロと身割れを起し、肉色も薄黒くよごれて見えます。お買いになるときは、ハサミつきの生きのいい、重みのあるものを。
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