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たべもの歳時記179

时间: 2020-01-11    进入日语论坛
核心提示:まながつお「西海にサケなく、東海にマナガツオなし」という|ことば《ヽヽヽ》があります。北の海を|すみか《ヽヽヽ》とするサ
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まながつお

「西海にサケなく、東海にマナガツオなし」という|ことば《ヽヽヽ》があります。北の海を|すみか《ヽヽヽ》とするサケは、下っても銚子沖以南には進まず、西の海でたくさ獲れるマナガツオは、紀伊半島沖を限界として、まれには伊勢湾にまぎれこむことはあっても、東海へは絶えて姿を現わさないからです。そんなわけで、関東人にはなじみのうすい魚ですが、関西では数ある食用魚のうち、もっとも高貴な魚として扱われます。とくにみそ漬けがおいしく、お歳暮にもらったときなど、世の中にこんなにうまいものがあるのか——と、思えるほどのうまさです。
名前から、カツオの兄弟分のように思いがちですが、カツオとは似ても似つかぬ魚で、むしろイボダイ、ヒラアジの親類筋といったほうがピッタリする魚です。戸籍の上では、硬骨魚目マナガツオ科に属しています。魚類図鑑に出ている形体(たいていは捕えられたときの姿)と、実際、海中で生活しているものとは、きわめて姿かたちが異なります。海中のときは、からだは銀色の細かいウロコで覆われ、各ヒレの端より、殆どその体長に等しいほどの長さをもった細い線条《せんじよう》を曳《ひ》き、捕えられると、その線条は、軟体質のためにきわめて弱く、触れるとすぐに切れ、形をとどめず、その上、非常に生ぐさい臭気をもっています。ウロコも触れると、たやすく剥《は》げます。そのため、マナガツオの泳いでいるときの優美な姿は、あまり世に知られていません。
みそ漬けとして賞味するほか、刺身、照り焼きなどにします。マナガツオは鮮度が落ちると、特有の臭気が強くなり、みそ漬けや幽庵焼きにするのも、思えばこの臭気に対する配慮があるわけです。それゆえ、刺身は、ごく鮮度のよいものでないと向きません。
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