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たべもの歳時記189

时间: 2020-01-11    进入日语论坛
核心提示:ずわいがに 福井、石川の両県の沖合いでよく獲れるところから、越前ガニの名で呼ばれ、山陰地方では松葉ガニ、丹後ではタイサガ
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ずわいがに
 福井、石川の両県の沖合いでよく獲れるところから、越前ガニの名で呼ばれ、山陰地方では松葉ガニ、丹後ではタイサガニ、秋田地方ではタラバガニの名で親しまれています(もちろん北洋で獲れる本場のタラバガニとは別の品種)。
数多い日本産のカニ族の中でも、タカアシガニに次いで大きいカニで、甲の幅は十五センチとほぼケガニと同じ大きさなのに、足を伸ばすと七十センチにも達します。越前のひとたちは、ズワイのズは「頭」、つまりかしらの意味だから、ズワイガニはカニの王者だと、自慢します。
いかついトゲや剛毛もなく、同じ仲間のケガニやサクラガニにくらべると、スマートで、ちょっと女性的な雰囲気をただよわせる姿態をしています。味も割合淡泊で、飽きが来ません。水深四十〜三百メートル、水温五度以下の砂泥地に棲み、色はやや黒味がかったレンガ色をしていて、雪空つづきの日本海側の暗い鉛色の風物の中で、ひときわ目立つ色調をしています。
ズワイガニにかぎらず、カニはゆでかげんがむずかしく、ゆですぎると、水分がなくなるし、さりとて、ゆでが足りないと、カニの関節が紫色や黒味を帯びて来ます。釜からあげたときはわかりませんが、時の経つに従って、はっきり紫色になるのですから、始末におえません。
十一月の解禁直後は、湯が吹き上がってから十分でいいのに、雪が一度降ると、カニの身が充実するので、ゆでる時間を長くする、といった|あんばい《ヽヽヽヽ》で、土地っ子は「カニを見てから、ゆでかげんを決める」と、いうほどです。風味のよいのはオスで、おもに足の肉を賞味し、越前あたりでは、ゆでたての、まだ湯気の出ているカニが、姿のまま皿に盛られて出されます。包丁を入れると、味が落ちると、それを手でむしりながら、二杯酢か酢だけで食べるのです。
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