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たべもの歳時記193

时间: 2020-01-11    进入日语论坛
核心提示:貽貝 イガイは、カラスガイに似た真っ黒な貝で、「黒貝」の名でも呼ばれます。カラスガイが沼や湖に棲む淡水産の貝であるのに対
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貽貝
 イガイは、カラスガイに似た真っ黒な貝で、「黒貝」の名でも呼ばれます。カラスガイが沼や湖に棲む淡水産の貝であるのに対して、イガイは海水産。肉は食用になるばかりか、時季のものは、おいしい。
新井白石の『東雅《とうが》』(享保四年、一七一九年)には「貽貝イガヒ(中略)イガヒとはイは即ち胎字の音を呼びカヒは貝の字の訓を呼びしと見えたり(中略)昔或人の云ひしはイガヒとはアコヤノカヒといふ者なり、其貝より出でし珠をばアコヤノタマと云ふなり、と云ヘリ、後に西行法師の歌を見るに、あこやとるいかひのからをつゝみおきて宝のあとを見するなりけり、とよみたり、さらば今アコヤノカヒといひて其殻のハマグリといふよりは長くて黒き珠を生じぬる蚌《ぼう》といひしもの是也とぞ見えたる」(蚌はドブガイ、カラスガイ、ハマグリのこと)と、記されています。殻の内側は紫黒色をしていて、殻の長さ十〜十二センチ、幅五センチほどの二枚貝で、黒くて強靭な糸をもち、これで水深十〜二十メートルくらいの潮流のある岩礁に群がって着生し、相当強い波に洗われても、ビクともしません。しかし、みずから場所を変えるときは、足を好きなところに伸ばし、そこから側糸を分泌し、在来のものを捨て、たやすく移動します。白石の書いたように、ごく稀に、真珠があるそうですが、品質はあまり上等なものとはいえないそうです。
むかしはすしダネとして、さかんに賞味されたらしく、『令義解《りようのぎげ》』や『延喜式《えんぎしき》』にも「貽貝鮓《いがいずし》」(酢漬け)と記され、また『土佐日記』には「ほやのつまのいずし」として、イガイが登場しています。現在は十二月から冬中、吸いものダネをはじめ、酢のもの、巻きずしの具にして賞味されます。干したイガイは「淡菜《タンツアイ》」といって、中国料理では珍重されています。
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