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たべもの歳時記209

时间: 2020-01-11    进入日语论坛
核心提示:あ ま だ い アマダイの名は、割合広く行なわれていますが、京都ではグジ、大阪ではグズナ、鹿児島ではカワスギ、長崎ではキツ
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あ ま だ い
 アマダイの名は、割合広く行なわれていますが、京都ではグジ、大阪ではグズナ、鹿児島ではカワスギ、長崎ではキツゴ、徳島では単にタコ、また秋田ではキスコと呼んでいます。
これもタイとは縁のない戸籍|詐称《さしよう》のタイで、アマダイ科に属し、種類は、白・赤・黄の三種のアマダイがあり、それぞれ名まえの体色をしています。味は白・赤・黄の順においしく、関西は白アマダイをグジ、またはグチとも呼び、東京ではシラカワ。赤アマダイをアマダイの名で呼んでいます。
体長は六十センチくらいになり、水深三十〜百メートルと、かなり深いところに棲んでいます。いずれの品種も、深いところに棲む魚としては、めずらしく水っぽいので、一日くらい乾かして食べると、水分がほどよく抜けていて味を増します。産地では、獲りたてを食べるので、未だ充分に味が出ていないため、味の点からは下級魚扱いされていますが、京都では、むかしは日本海沿岸で獲れたものを、若狭あたりから人力、または馬力によって運搬して持ち込み、そのため、一日くらい乾かされることになるので、独特の風味が生まれ、うまい魚とされています。
とくにグジは、むかし塩をして、笹の葉を敷いた竹籠に詰められ、夜を徹して運ばれたため、運搬する際の振動、容れものの巧みな水切り、一塩のなれ具合が、うまく作用して、絶妙としかいいようのないほどのうまさを生み出してくれました。京都のグジに対する扱いが、今日、東京や大阪にも伝わり、これらの都市でも、アマダイは上等魚の扱いを受けております。
椀ダネ、酒焼き、照り焼き、いずれもおいしく、懐石では一塩ものを細作りにして、向付に用います。いかめしい頭部をコンガリ焼き、熱燗《あつかん》を注いだグジ酒も、左党の喜ぶものの一つです。
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