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たべもの歳時記217

时间: 2020-01-11    进入日语论坛
核心提示:陸奥りんご 戦時中の甘味不足の反動でしょうか、近頃は煮もの、あえもの、なべものをはじめ、くだものまでも甘味のきついものが
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陸奥りんご
 戦時中の甘味不足の反動でしょうか、近頃は煮もの、あえもの、なべものをはじめ、くだものまでも甘味のきついものが多くなっています。くだもの類の中でも、とくに、りんご、みかんなど、日本のくだものの王座を占めるものに、この傾向が強いようで、国光や紅玉などの酸っぱい味のものが、甘いデリシャス系に押され、衰退の傾向をたどっています。
こうした現状をなんとか打開しようと苦心の結果生み出されたのが、りんごの新品種です。国光とデリシャスをかけ合わせ昭和三十九年に東京市場に初出荷された「富士《ふじ》」、ゴールデンのタネをシナなしの果樹園に植えてできた「王林《おうりん》」、それにここに登場する「陸奥《むつ》」などがそれです。
赤ん坊の頭ほどもあるキングサイズのむつは、まさしく横綱の風格を備えたりんごで、昭和五年、青森県りんご試験場長の須佐寅次郎氏によって、「ゴールデン・デリシャス」に「インド」を交配させ、育て、七年に「倭錦」に高接《たかつぎ》して、十二年にはじめて結実し、これを「陸奥」と名付けました。果型、果色ともゴールデン・デリシャスによく似ていますが、いくぶん丸味があり、やや色が淡く、十月下旬から十一月上旬にかけて採取します。採れたときは、あまり食味はよくありませんが、しばらく貯蔵しておくと、芳香、風味ともに増し、一月の下旬から四月頃までが、食べ頃となります。
大きくて、一人では、一個とても食べ切れません。ねだんも張るので、たいていは贈答品として用いられます。店頭にて長くさらしたものは、見映えはよくても果汁が少なく、甘味も落ち、カスついておいしくありません。なるべく箱入りの外気に触れないものをお求めください。
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