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たべもの歳時記225

时间: 2020-01-11    进入日语论坛
核心提示:さより「魚冰《ひよう》に上る」とは、孟春発陽の気に乗じて水中の魚が動き出し、氷の上にも上り遊ぶというのですが、日本のこの
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さより
「魚冰《ひよう》に上る」とは、孟春発陽の気に乗じて水中の魚が動き出し、氷の上にも上り遊ぶというのですが、日本のこの季節には、池のコイやフナは、まだ底深く沈んで動こうとしません。一方、海魚はと見れば、鉛色の冬のとばりをあげるかのような、スマートな魚、サヨリが店頭に姿を現わします。銀色に輝くからだの背に、青緑色のショールをはおり、長い下アゴの先にピンクの紅をさしたような感じのサヨリは、春を招くにふさわしい美しい魚です。細魚、水針魚、竹魚、針魚、針嘴魚……などの漢名は、みなその体形から生まれたもの。体長三十センチくらいになり、南日本、西日本方面に多く、いま時分のものは、常磐沖から九十九里沖あたりで獲れたものが出回り、三月頃が漁の最盛期です。四月〜八月が産卵期のため、一月から三月頃までが味のしゅん。東京でサヨリ、和歌山でヤマキリ、土浦ではヨド、またはサイレンボウといいますが、一般には多くの地方でサヨリといっています。東京では、大きいものをカンヌキザヨリといいます。
海の上層を群れをなして泳いでいることもあり、ときには三十余|尋《ひろ》の深さに沈んでいることもあります。いずれにせよ、海岸付近のもので、沖合いにいるものではありません。
そうざい用の魚としては、ちょっと高級魚ですが、料理としては、淡泊な上品な味が喜ばれ、鮮度のよいものなら、刺身(糸作り)、こんぶ〆、吸いものダネ、てんぷらやフライにしてもおいしいものです。淡泊な魚だけに鮮度が落ちると、腹側が褐色に滲《にじ》んで来ます。お買いになるときは、充分注意し、冷蔵庫にしまうときは、内臓を取り出し、開き身にしておきましょう。
文結びして椀種のさよりかな 萩女
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