返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

たべもの歳時記235

时间: 2020-01-11    进入日语论坛
核心提示:こ の し ろ むかしの武士は、コノシロという魚を、縁起が悪いといって、決して喰わなかったという話が『塵塚談《ちりつかばな
(单词翻译:双击或拖选)
こ の し ろ
 むかしの武士は、コノシロという魚を、縁起が悪いといって、決して喰わなかった——という話が『塵塚談《ちりつかばなし》』という古書に載っています。それというのも、この「コノシロを喰う」ということばは「この城を喰う」という意味に通ずるからだそうです。『屠竜工随筆』には、「切腹の人の膳に鯉を焼物にして付るは、血をおさむる物なるよしなり。又、下部を切るには必このしろといふ魚を喰はすなり。此魚又血をよくおさむるより、世にこのしろ酒といふ血の道の薬の酒ありと人の語しに付て、麁末《そまつ》なる料理に、このしろを細く作りて鯉の指身に似せて喰はするをおもへば、このしろの鯉に性の似たる所あるならん」と記されています。そのせいでしょう、コイもコノシロの焼き魚も、絶対に口にしませんでした。一朝有事のときの魚であり、また、不吉な魚でもあるからでしょう。
コノシロは、コノシロ科に属する魚で、体の背側は黒青色で、ウロコに黒点があり、腹側は銀白色に輝いています。体長二十センチくらいで、大きさによって名まえが変り、東京あたりでは、十五センチ以上のものをコノシロと呼び、十センチ前後をコハダ、それ以下のものをシンコと呼びます。一方、関西では、大形のものは、東京と同じくコノシロと呼びますが、中小形のものはツナシの名で呼びます。一年中、味の変らない魚ですが、冬がおいしいとする向きが多く、脂肪の多い固く締まった身が好まれます。南日本、支那海などの沿岸寄りに多く、北は東京近海まで広く分布しています。海底の泥とか、珪藻土を主な餌としているため、胃壁が厚くなっています。
コノシロの頭、内臓を除いたものを、酢につけ、粟ととうがらしをまぶした「粟漬け」は、正月料理でおなじみのもの。主にすしダネ、酢のものの材料になるコハダを用います。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%

[查看全部]  相关评论