返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

たべもの歳時記237

时间: 2020-01-11    进入日语论坛
核心提示:ふきのとう永い冬の寒気に耐えて伸びるには、うどにしろ、ふきにしろ、また、たんぽぽにしろ、よほどの生命力を必要とします。お
(单词翻译:双击或拖选)
ふきのとう
永い冬の寒気に耐えて伸びるには、うどにしろ、ふきにしろ、また、たんぽぽにしろ、よほどの生命力を必要とします。おしなべて早春の野草は、アク味が強く、苦味をふくんでいて、かおりも強烈なものが多いようです。
早春、雪どけとともに、土手や庭先に、ぽつんと土を割って顔を出すふきのとうは、ふきの花のつぼみ。円い球のような形は、見るからに愛らしく、新鮮なみどりは、あざやかに眼に沁みます。
ほろ苦き恋の味なり蕗の薹 久女
すがすがしい土のかおりと、特有のほろ苦味が身上。なるべく、つぼみの開かないうちが珍重されます。料理するときは、これらを生かした使い方をするわけですが、懐石では、細かくきざんで、箸洗いの浮かしものに使い、かおりから春を味わいます。ひとによっては「苦味がきらい」だといいますが、むしろ苦味こそ、ふきのとうの個性味といえるもので、苦味を取ろうと、ゆでてから水にさらして煮込むようなことはせず、しょうゆと清酒と梅干を補助味にして、からっと煮上げれば、ほろ苦味が美味となって楽しませてくれます。固いつぼみを姿のままか、二つ割りぐらいにして、火にあぶり、ねりみそをぬると、結構な酒のサカナになります。また、油でいためて、だし割りのしょうゆに浸《ひた》したものもよく、さらに精進揚げとしても勧められます。
むかしから「春苦味、夏は酢の物、秋辛味、冬は油と合点して食へ」といわれていますが、春は、冬場からだに蓄えた塩分や脂肪を和らげ、段々と夏の暑さに対する準備をしなければならないときで、その点、苦味は塩分や脂肪分を緩和するのに役立ち、ふきのとうはそれにふさわしい材料です。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%

[查看全部]  相关评论