返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

食物ことわざ事典28

时间: 2020-01-11    进入日语论坛
核心提示:蟹は食うともがに食うな カニの肉や内臓は食べても、カニのエラ(鰓)、ガニは食べてはいけない──ということ。エラはごくうす
(单词翻译:双击或拖选)
蟹は食うともがに食うな
 カニの肉や内臓は食べても、カニのエラ(鰓)、ガニは食べてはいけない──ということ。エラはごくうすいキチン質の膜の集まりで、食べてもガサガサしていて、味もなく、不消化であるところから、こんなことわざが生まれました。かと言って、ガニは有毒なものでは決してありません。ただエラの付近には(もちろん、ここばかりではありませんが)、肺ジストマなどの人体の寄生虫の幼虫が宿っているので、とりわけ、淡水産のものは料理に気を配る必要があります。同種のことわざに「鳥は食うともどり食うな」がありますが、ドリは鳥の肺臓の方言で、鳥は食べても肺臓は食わぬものだということです。ガニ同様、鳥の肺臓は、口にすると、ちょうどガムを噛んでいるような感じで、うまいものではありません。
ところで日本人のカニ好きは、今に始まったものではなく、すでに『古事記』に、「この蟹や いづくの蟹 百《もも》づたふ 角鹿《つぬが》の蟹……」とあるように、今日の山陰・北陸地方で、冬捕獲されるズワイガニ(山陰ではマツバガニの名で呼びます)が、そのころ、もう食膳に上っていたことが分ります。
カニで食用に供する部分は、脚が太くて長い種類では、脚の長節と呼ばれる根元の長い筋の肉がいちばんですが、脚が平たくて肉の少ない種類では、甲羅《こうら》の下側の内甲系と呼ばれる脚の付け根になっているところに詰まっている肉を取り出して食べます。カニを食べるには、なかなかコツがいり、食べ慣れない人は、ごはんどきに出されたら、戸惑うに決まっています。第一どう食べたらいいか、ご存知ない方が意外に多く、食べ出したとしても、食卓の上に甲羅や爪の破片をまき散らしたり、手をよごす割合には、肉が掘り出せない困難を伴うからです。
肉のほかに、うまい部分と言えば、俗にミソと呼ばれる部分、これは肝臓と膵臓《すいぞう》の両方の働きを兼ねている部分で、脂肪やグリコーゲンを多くふくみ、とてもおいしい。一方、雌ガニの卵巣もまた捨てがたいうまさ。卵巣は甲羅を剥《は》がしてみますと、黄赤色をしておりますので、色の淡い黄褐色のミソとは、すぐ区別がつきます。とりわけ、産卵直前の雌ガニでは、甲羅の内部に、いっぱい詰まっています。ふつうの食用ガニでは、春の末から夏の初めにかけて卵巣が成熟するものが多くて、箸をつけるにも、まず卵巣、つぎにミソから淡泊な肉へと移っていくのが、とても楽しみなものです。
ふつう食用としているカニは、ガザミ・ズワイガニ・オオクリガニなどのほか、地方によってはモクズガニ・サワガニなど真水に棲むものも食べています。ガザミはワタリガニとも言い、菱形の甲羅をもっています。塩ゆでにして、酢じょうゆで食べるとうまい。シーズンは冬場。ズワイガニは三角形に近い甲羅をもち、コブのような突起があります。これも主に冬獲れるカニで、塩ゆでにし、酢じょうゆで食べるとうまい。オオクリガニは俗に毛ガニと呼び同様に食します。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%

[查看全部]  相关评论