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食物ことわざ事典34

时间: 2020-01-11    进入日语论坛
核心提示:茸採った山は忘られぬ  亡き母の分のみ残り茸飯 まり子そろそろ秋風の吹き初《そ》める九月のはじめ、前夜来の雨が止んで、カ
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 茸採った山は忘られぬ
  亡き母の分のみ残り茸飯 まり子
そろそろ秋風の吹き初《そ》める九月のはじめ、前夜来の雨が止んで、カラリと晴れ上がった日などは、絶好のきのこ採り日和《びより》。内房富津で育ったわたしは、こんな日、腰が落ちつかず、小学校からの帰りや日曜の朝、近くの防砂林の黒松林に足を踏み入れ、はつたけ採りに夢中になるのでした。
はつたけは傘の径が四〜一二センチ、はじめ丸山形ですが、のちに開いて扁平となり、やがて漏斗《じようご》形となり、傘の表面は淡紅色を帯びた淡赤褐色のあかはつと青緑色の俗にろくしょうと呼ぶものとがあり、傘や茎を傷つけると、急速に青紫色に変わるきのこです。
散り敷いた枯松葉の間から、モッコリ顔をのぞかせているのを見つけると、思わず「あった!!」と、大声を張り上げます。ひとりのときはそれでいいのですが、兄妹や友だちといっしょのとき、大声を張り上げると、「どれどれ」と誰かしら見に来て、そばに生えているのを荒されるので、発見のよろこびを噛みしめて黙々と採るようにします。ひとつ見つけると、必ずと言っていいほど、その周辺にもはつたけが生えているので、ひとり占めするには、隠密裡《おんみつり》に事を運んだほうが得策だからです。
実際、発見したときの嬉しさは何物にも代え難く、そのときの気持ちは、正直言って、この場所を他人に知られたくない思いでいっぱいです。自分ひとりの胸におさめておき、来年もこの場所に来ようと思います。こうした心理は、釣りびとにも共通した心理でしょう。また、一般に一度うまいもうけごとをしたり、偶然に幸運をひきあてた場合にもあてはまり、いつまでもその味を忘れることができません。このことわざには、きのこ採りの体験がにじみ出ていて具体性があり、その上、幸運の穴場心理にも及んでいて、妙に実感のあるところに、ひとびとの共感をよぶおもしろさがあります。
はつたけ(初茸)は文字どおり秋早い時期に発生することから付けられた名で、汁ものをはじめ、煮つけ、付け焼きなどにすると、とても風味のいいきのこです。たくさん採れたときは、傘を傷つけ青紫色になるのを防ぐため、ねこじゃらしの茎を引き抜き、漏斗状の傘の中心部から茎に次々にはつたけを刺し通し、逆さにぶら下げて意気揚々と家に持ち帰り、母に頼んできのこめしを作ってもらうのが常でした。年を経て、たまにこの季節に田舎へ帰ると、はつたけを採った黒松林が忘れられず、ひまを見つけると、ついついそちらに足が向いてしまいますが、昔、あれほど採れた場所も、黒松が松食い虫にやられ、代替わりを余儀なくされ、全く採れない場所に変わっていて、「歳々年々人同じからず」に似た悲哀を味わわされることがあります。
でも、そこはよくしたもので、実家を継いだ年若の甥《おい》がはつたけの穴場をよく知っていて、帰京する日には、はつたけをたくさん採ってきてくれ、おみやげにもたせてくれます。とは言え、きのこ採りは、やはり、みずから発見したときのよろこびに勝《まさ》るものはないようです。
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