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食物ことわざ事典53

时间: 2020-01-12    进入日语论坛
核心提示:里芋は角を立てて皮を剥く夫婦といえども雑煮は別──食べ物の好みは意外と固執性が強く、これだけ交通が発達して、どの地方の郷
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里芋は角を立てて皮を剥く

夫婦といえども雑煮は別──食べ物の好みは意外と固執性が強く、これだけ交通が発達して、どの地方の郷土料理でも、お望み通りに食べられるというのに、生まれ育ったふるさとの味を頑固に守り通しているのが正月の雑煮。ふだんの日の料理はもちろんのこと、おせち料理でも、まずはご主人の出身地のしきたりに従ったり、あれこれ取り合わせて在所不明のものになっているのに、どういうわけでしょう、お雑煮だけは、昔ながらの古い|しきたり《ヽヽヽヽ》が守られています。
雑煮は、お供えものをいろいろ混ぜて煮たことに始まると言われ、年神を祭る年棚にあげた餅や、その他の食べ物をおろす日が、もともと雑煮の日なのです。正月四日が「棚おろし」の日と呼ばれ、この日初めて雑煮を食べる|ならわし《ヽヽヽヽ》もありました。また、「なおらい」という地方もあります。直会《なおらい》とは、神に供えた飲食物を、祭りに加わった人々が分け合って食べることですから、雑煮本来の意味を色濃く残したことばと言えましょう。
雑煮と言えば、餅の形やだしの取り方、具に、お国ぶりが出、東は切り餅文化圏、西は丸餅文化圏に分かれ、切り餅圏では、すまし汁仕立て、一方の丸餅圏の一部近畿、中国地方では白みそ仕立てが多く、いずれもこんぶ、カツオ節が一般的。具の野菜は土地ごとの青菜が、その地方らしさを出しています。東京風の雑煮は、五センチ長さの小松葉、大根とにんじんの短冊切り、たけのこの薄切りといった野菜の具なのに、京都風の雑煮は、水菜、色紙切りの大根、短冊切りのにんじん、丸く皮を剥いた子いも……といった野菜の具を取り合わせます。
ところで雑煮に用いる子いもをはじめ、さといもは煮るに先立って下拵《したごしら》えする際、面とり──といった独特の皮剥きをします。さといもは煮くずれしやすいので、皮の剥き方に気を配ります。よく、亀甲《きつこう》剥きとか六面剥きと言って、大きな六つの面に皮を剥いて、カドを立てておくと、煮上がった姿がきれいなばかりか、盛り付けるとき、形がきたなくなるのを防げます。京の名物「いもぼう」の平野家で実地見聞しましたが、えびいもはよく洗ってから、面とり包丁を使って、皮を分厚く剥き、形をととのえていました。剥かれる量は、大体四、五〇%だそうで、このように厚く剥かないと、アクのために表面が黒ずんで、見栄えがわるくなるばかりか、味にも影響し、面とりはえびいもの下拵えには欠くことのできない作業となっていました。面とりしておけば、煮ている間にお互いがぶつかり合っても、角の部分が醜く煮くずれることがありません。
それとさといもをクセがなく素直な味に仕上げるコツは、一度ゆでこぼして、ザッと|ぬめり《ヽヽヽ》を取り、それから調味料の中で煮ることです。なべにたっぷりの湯を沸《わか》し、七、八分ゆで、流水の下で冷めない程度にザッと洗って、表面の|ぬめり《ヽヽヽ》を取ります。あまり洗いすぎると、|ぬめり《ヽヽヽ》が逃げすぎて旨味も落ちるので、ザッと洗うこと。
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