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食物ことわざ事典58

时间: 2020-01-12    进入日语论坛
核心提示:酒池肉林 漢字や漢文がとかく敬遠されがちな当節では、「酒池肉林」といった故事ことわざも、若い人にはなじみが薄くなったよう
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酒池肉林

 漢字や漢文がとかく敬遠されがちな当節では、「酒池肉林」といった故事ことわざも、若い人にはなじみが薄くなったようです。文字通り、酒の池、肉の林で、飲み放題、食い放題の形容です。徹夜の豪遊を、中国式に大ゲサに形容したのではなく、酒の池、肉の林を造ったという歴史的事実にもとづいた話から来ています。
中国の歴史で、暴君の見本として、夏《か》の桀《けつ》王、殷《いん》の紂《ちゆう》王の二人が挙げられますが、この二人が共に酒池肉林を実演しました。桀は貪欲残虐で、力が強く鉄のくさりを延ばすほどでしたが、頭はさのみよくなかったようです。妹喜《ばつき》という女を愛して、その言いなりになり、美しい玉をちりばめた宮殿や高殿を造り、人民の財をしぼりあげて、肉の山、干し肉の林、そして酒の池には舟を浮かべて、酒粕の堤は、一〇里を望むことができました。太鼓の合図で、三〇〇〇人が、牛が水を飲むように酒を飲むというほどのご乱行で、妹喜はこれを見るのを楽しみとしました。そして遂に桀は殷の湯《とう》王に亡ぼされてしまいました。「酒池肉林」と同じ意味に使われる「肉山脯林《にくざんほりん》」の故事のあらましがこれです。
殷の最後の王が紂。猛獣をなぐり殺すという力持ちのところは桀に似ていますが、頭は悪くはありませんでした。「智は以て諫《かん》を拒《ふせ》ぐに足り、言は以て非《ひ》を飾《かざ》るに足る」と言いますから、かなりの政治家です。これがまた桀王と申し合わせたように妲己《だつき》という女に、すっかり入れ揚げ、女の言う通りになりました。租税を重くしての贅沢三昧、またもや酒で池を造り、肉で林を造って、昼夜を分たぬ宴会を催しました。人民は恨み、諸侯のうちにはそむく者も出てきて、遂に周の武王に亡ぼされてしまいました。「酒池肉林」は、この故事に由来するものです。
今少し、史実を調べて見ますと、肉林という言葉の中には、語感のように、さらに淫らな、今日的に申せばポルノチックな意味が感じられます。『史記』殷本紀によりますと、
「酒を以て池と為《な》し、肉を懸《か》けて林と為し、男女をして|※[#「にんべん+果」、unicode502e]《はだか》にして其の間に相|逐《お》わしめ、長夜の飲を為す。」
となっていて、どうやら男女を裸にして、酒の池、肉の林の中で追いかけっこをさせ、昼夜ぶっ通しの宴会を催したようです。この盛典、酔った裸の男女が、ご満悦の王と愛妾の眼前で、世にもすさまじい野合《やごう》をくりひろげたようです。ですから、この場合の肉林というのは、女体の林ということになるかも知れません。「酒池肉林」の酒がどのような酒であり、肉がなんの肉であったかは詳しく記されておりませんので断定しかねますが、昼夜を分たぬ酒宴で、遂に月日を忘れてしまったというのですから、これは長夜の宴どころではありません。紂王をして、かかる愚行をさせた妲己は、「ひとたびウインクすれば城を傾け、二度目に秋波を送れば国を傾ける」略して傾城《けいせい》、傾国《けいこく》なる名言を後世に遺《のこ》しました。
夏の桀王と言わず、殷の紂王と言わず、おそるべきは酒よりは女──と申せましょう。
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