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食物ことわざ事典60

时间: 2020-01-12    进入日语论坛
核心提示:食に餅を嫌う餅の季節が巡ってきました。今日、餅は真空パックのものが売られていて、珍しくなくなっていますが、正月の餅ともな
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食に餅を嫌う

餅の季節が巡ってきました。
今日、餅は真空パックのものが売られていて、珍しくなくなっていますが、正月の餅ともなると、やはり、気分も改まってのご対面です。日本の正月に餅はつきもので、鏡餅・雑煮餅など、餅が欠けては、正月気分が半減してしまいます。
「もち」の|も《ヽ》は|み《ヽ》に通じ、「もち」とは「みちる」という意味で、「もち」は、めでたい食べもののシンボルとして、正月にふさわしいものとされてきました。『源氏物語』に、
「はかためのいはひして、もちひかがみをさへとりよせて、としのうちのいはひごとどもして」
とあるのを見ると、平安時代から鏡餅のあったことが窺《うかが》えます。「もちひかがみ」は「かがみもち」のこと、歯固《はがため》は、宮中でする正月三が日の儀式で、鏡餅や山海の珍味を供えました。歯は齢《よわい》に通じ、年の始めに齢を固める、つまり、健康長寿を祈る意味がありました。歯固に用いる鏡餅は、円鏡の形の扁平《へんぺい》なもので、一重で、上に乾かしたアユと、一枝に三個の実のなっている橘《たちばな》(子孫の繁栄を願う)と大根を載せています。
この歯固が民間に伝わり、簡素になったのが、現在の雑煮です。『貞丈雑記《ていじようざつき》』という江戸中期の有職故実《ゆうそくこじつ》書によりますと、雑煮というのは俗語で、本名は保臓《ほうぞう》と言います。五臓を保つ栄養食品という意味で、元気を増し、小便を縮め、大便を固めるなどの効能が挙げられています。
三椀の雑煮かゆるや長者ぶり 蕪村
ことわざの「食に餅を嫌う」というのは、餅を常食にするのはよくないという意味です。餅は炭水化物が主で、なかでもカロリー源として使われる部分が多く、代謝にビタミンB1を必要とします。餡《あん》にする小豆はビタミンB1を豊富に合んでいますが、砂糖を入れた晒《さら》し餡にすると、ビタミンB1は失われてしまいます。その点、小豆や大豆を塩で味つけした塩餡にはビタミンB1が多く残っています。塩餡を賞味した昔の人の知恵は、すばらしいと思います。
炭水化物に片寄った餅だけを食べるのでなく、たんぱく質、脂肪、無機質、ビタミン類を補いながら食べる工夫が大切です。正月の雑煮にたんぱく源を必ず入れると同時に、野菜を豊富に取り入れたものが全国的に多いのは、感心させられます。餅のような長い伝統食品の中には、健康を保つに必要な要素が、ちゃんと考えられています。
また、餅の消化をよくするために、大根おろし、豆もやしなどを添えて食べるのも、理にかなったことと言えます。
正月に餅を搗《つ》くのは、縁起もさることながら、保存食としてです。正月の間、一々ごはんを炊く手間を省き、たくさん用意した煮しめをおかずにします。ちょうど寒い時分で保存もきくからでした。暖房の利いた部屋に住み、正月二日からは店も開くという現在では、餅は必要最低限購入して、手間をかけて保存する(水餅などにして)愚は避けたいものです。
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