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食物ことわざ事典67

时间: 2020-01-12    进入日语论坛
核心提示:鯛なくば狗母|魚なければ代りのもので我慢するより仕方ないということ。タイは色が美しく、姿も整った優美さをもっているととも
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鯛なくば狗母|魚

なければ代りのもので我慢するより仕方ないということ。
タイは色が美しく、姿も整った優美さをもっているとともに、味もよくて万人向き。それに日本の近海で一年中獲れるため(季節により、場所はちがうものの)、昔からもっとも親しまれ、よろこばれてきた魚。厚くて締まりのある白身の肉は、適度の脂肪を含んで栄養に富みますが、その味はあっさりとしています。また、他の魚のように「魚臭さ」や「磯臭さ」とか、クセがなく、それに小骨もなく、さらに青もののように中毒の恐れもないから、子どもや老人、病人にも向きます。ウロコを除いては、どこと言って捨てる部分がなく、したがって料理法も実に多く、目玉の吸いものなどは、美食家のもっとも珍重するところです。このように形・色・味の三拍子揃っていることから、昔からタイは海魚の王とよろこばれ、「腐っても鯛」のことわざもあるくらいです。
タイが一般に親しまれ、賞味されるところから、形の似たものとか、美しい色の魚など、何々ダイと呼ぶことが多く、大体日本の魚を二〇〇〇種とみて、そのうち約一八〇種が何々ダイと名付けられています。そして、これらも時にはタイの代用にされています。タイ田麩《でんぶ》、タイみそ、タイ飯のタイが実はタラであり、タイの子の塩辛が蓋《ふた》をあけたら、サバの卵巣であったり。「鯛|蒲鉾《かまぼこ》」で名を売ったものの多くは、昔からエソを原料として作られていました。もっとも『譬喩尽《ひゆづくし》』には、逆に「狗《え》母|魚《そ》なくば鯛《たい》」と言い、大和の国では、エソを最高として、タイは次点として位づけていたと言います。
エソは南日本に産するエソ科の海魚で、マエソ・オキエソ・アカエソなどの種類がありますが、ふつうこれらを総称してエソと呼んでいます。体は細長く、円筒状をしていて、歯が鋭く、顔は一見ヘビを思わせる容貌をしています。関東ではイソ、和歌山辺ではヨソ、神奈川ではイソギス、またはエソギスの名で呼んでおります。
鮮魚としての味は、到底タイには及びませんが、上等の蒲鉾材料として珍重されます。蒲鉾にすると非常に|あし《ヽヽ》があり、弾力性の強い蒲鉾ができます。「あし」というのは、練製品の粘弾性のことで、この|あし《ヽヽ》のいいものは味もよいようです。念のため、申し添えると、同じ魚の種類であっても、この|あし《ヽヽ》は鮮度によって強さにちがいがあり、例えばエソにしても、あしの強い原料として知られているものの、数日間冷蔵しただけで、|あし《ヽヽ》は著しく低下してしまいます。それゆえ、その土地で手に入れることのできる鮮度のいい魚を使うことが、よい練製品を作るコツであるとも言えます。同じ練製品の原料となるグチやクロカワカジキなどは、鮮度が低下しても、それほど|あし《ヽヽ》の強さが下がらず、そのために、漁獲されてからかなり遠隔の地に運ばれても、練製品の原料としては、十分使える便利な素材で、そのせいか、各地で作られる練製品に、これらの魚は重宝がられています。
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