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食物ことわざ事典68

时间: 2020-01-12    进入日语论坛
核心提示:筍の親まさり たけのこは生長が早く、たちまち親竹と同じほどの高さになるところから、子の生長がめざましく、親をしのぐほどで
(单词翻译:双击或拖选)
筍の親まさり
 たけのこは生長が早く、たちまち親竹と同じほどの高さになるところから、子の生長がめざましく、親をしのぐほどであるという譬《たと》えが、このことわざの本来の趣旨ですが、一方、一般のひとびとにとっては、親竹よりもたけのこのほうがなじみが深く、価値もあるところから、親よりも出世することの譬えにも用いられます。
実際、若竹の伸びぶりは目を見張るものがあります。伸びかけはゆっくりですが、次第に生長のピッチを上げ、伸びざかりともなれば、太い真竹や孟宗竹で、わずか一日中に、最高一二〇センチも伸びると言いますからオドロキです。正に植物界では世界最高の伸びぶりで、三カ月足らずで一生のからだを作ってしまい、以後何年経っても少しも太りません。「筍」の字は、文字通り、一旬で竹になる意味で、スピーディーな生長過程を一字に籠《こ》めていて興味深いものがあります。これは維管束に形成層がないから、年輪ができない──と専門家は言いますが、お子さんのいる家庭などでは、庭のたけのこの横に棒を立て、毎日の伸びぶりを測ると、教育にもなるし、楽しみが増えましょう。
この力強い伸びぶりは、多くの力の結集だそうで、はじめは地下茎に蓄えられている養分と、親竹の光合成で作られる養分の補給があり、更にある程度大きくなったのちには、自分でも養分を作ります。また、たけのこの生長は、どの節間にも生長点があって、各節間の生長の合計となりますが、地ぎわの節間から生長を仕上げていき、次第に上方に及ぶのだそうです。
竹林の春は、味覚のシーズンでもあり、たけのこの収穫を主な目的として栽培されているたけは孟宗です。他の淡竹《はちく》・真竹《まだけ》・布袋竹《ほていちく》などにくらべ、多肉・柔軟・美味の点で、孟宗のたけのこが勝れているからです。わたくしたちは、たけのこと言うとすぐ孟宗を想い浮べますが、これは古くから日本にあったものではありません。孟宗竹渡来の年代の示されたのは次の二カ所で、一つは京都府長岡京市海印寺にある寂照院の院主が、黄檗山《おうばくさん》万福寺の管長から中国から持ち帰りの孟宗竹をもらい受け、同院の庭に植えたのが応仁年間(一四六七〜六九)と言われますが、万福寺の建立が寛文元年(一六六一)なので、それ以後、一七〇〇年ごろと推定されています。他の一カ所は鹿児島市郊外、磯公園の孟宗竹林で、元文元年(一七三六)、島津家二一代の吉貴《よしたか》公が、琉球より二株を移植した由で、おそらく中国から琉球経由での渡来と思われます。
江戸町医、小川顕道の『塵塚《ちりづか》 談《ものがたり》』(文化十一年=一八一四)などに、
「盃宗竹 近頃は江戸に大なる竹藪諸所に出来たり、明和の頃(一七六四〜七二)は皆人珍しく思ひし竹にて有りし也」
とありますが、そうしてみると、明和から七十余年前の『猿蓑《さるみの》』に見える芭蕉の「たけのこや稚《おさな》き時の絵のすさび」のたけのこなど、孟宗ではなかったということになります。
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