返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

食物ことわざ事典82

时间: 2020-01-12    进入日语论坛
核心提示:年越の麦飯は一年中の力となる ふだんは忙しさにまぎれて、みずからの生き方に思いをめぐらすことなど滅多にありませんが、暮れ
(单词翻译:双击或拖选)
年越の麦飯は一年中の力となる
 ふだんは忙しさにまぎれて、みずからの生き方に思いをめぐらすことなど滅多にありませんが、暮れも押し詰まって大晦日《おおみそか》ともなりますと、誰しもさすがに来し方を顧みて感慨を催し、行く末に思いを馳《は》せます。
それでも「来年は来年はとて暮れにけり」が大方でしょうが、俳人一茶ともなると落ち着いたもので、
先づよしと大晦日の寝酒哉
といった次第となります。確固たる信念があればこその心境でしょうが、あらたまの年を迎えても、
年立つやもとの愚が又愚にかへる
又ことし娑婆塞ぎぞよ草の家
と、達観もできたのでしょう。
年越しの夜には祝儀の食事を摂るのが全国的な|しきたり《ヽヽヽヽ》であり、おなじみのものと言えば「年越蕎麦」。東北地方では、運そばまたは運気そばと言い、福そば・寿命そばと呼んでいる地方もあります。「年越の日の麦飯は一年中の力となる」と珍重して、麦飯を年越しの日に食べるならわしも伝わっています。むぎは越年しますので、むぎを一名「年越草」と言い、むぎのように無事に年が越せるようにという縁起で、こうしたことが言われ出しました。
思い出してみますと、飯の種類もいろいろあり、米飯、麦飯、野菜飯、赤飯、それに飯とは言いませんが粥《かゆ》と餅があり、五穀の中に数えられる粟《あわ》飯、黍《きび》飯、稗《ひえ》飯などといったものもあります。地方によっては、米飯は「おしろめし」と呼ばれ、
「正月がくるといいなあ、餅が食えるし、おしろめしの日がつづく」
と子どもたちはいったものです。お客さんがくるとおしろめしを炊きます。だから子どもは正月やお客さんの来訪を待ちました。それほどに、ふだんは黒い麦飯、そのむぎの混入率も米七麦三はよいほうで、ひどいのは米三麦七の黒すぎる飯。昔は、一部の都会を除いて、ふだんの飯は麦飯がほとんどでした。こうしたことわざは、精白米を食べていた消費都市の江戸で生まれたもの。年越しの日に一日だけ麦飯を食べたくらいでは、いかに効用があると言われる麦飯でも、大きな効果は期待できませんが、常食すれば、健康維持に役立つことは確かです。
米どころと言われる新潟県下の一農村で、試験的に半年間強化麦をまぜたごはんを食べるように指導したところ、試食前はビタミンB欠乏、高血圧、その他不健康者と診断された人が七〇%もありましたが、半年後には二二%に減ったと報告されています。麦飯は脚気や便秘症はもちろん、食欲不振、高血圧、糖尿病などの治療や予防に、また、疲れやすい人、記憶力がわるくなった人は、白米食を止めて、強化麦二割、または強化麦一割と押麦三割以上まぜた麦飯を常食するようにおすすめしたい。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%

[查看全部]  相关评论