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食物ことわざ事典86

时间: 2020-01-12    进入日语论坛
核心提示:菜種が咲くと鶏がうまくなる なたねの花の咲くころは、ニワトリの肉に脂が乗っておいしくなります。なたねの花は、もちろん、「
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菜種が咲くと鶏がうまくなる
 なたねの花の咲くころは、ニワトリの肉に脂が乗っておいしくなります。
なたねの花は、もちろん、「菜の花」のことで、植物学上の正しい名はあぶらなですが、花を賞して菜の花と言い、種子から油を採るので、なたねとも呼ぶわけです。
欧米では古くから「花暦」とか「誕生月の花」とかいうものがありますが、日本でも多少、それに類したものが昔からありました。先年、NHKが投票によって、季節の花を決め、三月の草花は菜の花、花木は桃を選びました。確かに菜の花の咲くのは春ですが、暖かい地方では、春を待たずに冬の十二月ごろ、菜の花の花盛りを見ることができます。宮崎県の南部や千葉県の房州海岸では十二月に開花し、正月用の切花として重宝がられています。房州小唄にも、
�房州よいとこ南風をうけて冬も菜種の花が咲く�
とうたわれています。
このことわざの「菜種が咲く」季節は、春三、四月ごろで、農家の広い庭先に放し飼いされているニワトリが、這《は》い出しはじめた地虫を追い、適度の運動と、みずからの好みで摂り入れる餌によって、肉は緊まり、脂も乗り、一段とうま味を増してくることを言っております。
このように、一方に、具体的な自然暦を配して、しゅんのものをうたい上げたことわざは、かなりあり、似たものをいくつか挙げれば、
「木の芽兎」(春に木の芽がさかんに発芽するころ、ウサギの肉はおいしい)
「三月さうの」(陰暦の三月の鵜《う》の肉はおいしい)
「三月の黄金めんどり」(陰暦の三月のヤマドリのメスは、非常にうまい)
「山椒の芽が出ると鱶《ふか》の肉がうまくなる」(さんしょうの芽が出る季節になると、フカの肉が非常にうまくなる)
といった具合です。とは言っても、近頃、わたしたちが食べている鶏肉は、季節によってうま味を増すような自然飼育の鶏の肉などではなく、ほとんどがブロイラーです。もはやブロイラーでない鶏肉を買うことは至難で、東京、大阪などの大消費地で売られている鶏肉の八〜九割はブロイラー、地方の都市ですら、半分以上はブロイラーです。今では一流と言われるホテルやレストラン、あるいは料亭ですら、ほとんどブロイラーを使っています。もちろん、高級料理屋や鳥料理屋では、特別に産地と契約したり、自営の養鶏場を地方にもっていて、親雌ドリを使っている場合もないことはないのですが、そんな店はごく例外です。
ブロイラーとは、もともとアメリカで生産された食肉用のトリのことで、厳密に言えば、食用鶏で、生後八〜一〇週間前後のヒナドリのことを総称しています。ブロイラーは水分が多く、雑菌に汚染されやすいので、お買いになるときは、匂いを嗅ぎ、臭味が少なく、飴《あめ》色がかった、肉の盛り上がった感じのものを選べば、まず、まちがいありません。
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