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食物ことわざ事典87

时间: 2020-01-12    进入日语论坛
核心提示:夏蕎麦二十日 そばの種播きから収穫するまでの生育期間がきわめて短いことを誇張して言ったことわざです。でも、実際は、そばど
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夏蕎麦二十日
 そばの種播きから収穫するまでの生育期間がきわめて短いことを誇張して言ったことわざです。でも、実際は、そばどころ信州辺りで語り継がれているように、
○そばは畑に七十五日いるばっか(中社)
○そばは蒔《ま》きつけて七十五日せば見っこなし刈れ(浅川)
七十五日程度の栽培期間は入用で、夏そばでも厳密に言えば七十日から八十五日、秋そばともなると八十日から九十日はかかり、どうひいき目に見ても、「夏蕎麦二十日」は、表現がオーバーです。確かにほかの作物から見れば、栽培期間は非常に短く、「作り物で早いは蕎麦と足半《あしなか》」というのは、栽培農家の実感──と言えましょう。足半は平安時代末期に、武士が考え出した踵《かかと》の部分のない草履に似た非常用履物で、鼻緒《はなお》を前で結び、半分しかないので、当然早く作れるわけです。そばは気候に対する適応性も比較的すぐれているので、旱魃《かんばつ》のときでも、すぐに播けば、米や麦の補いになるので、
○がし(飢饉の方言)蕎麦(神奈川) ○蕎麦作りに飢饉なし(茨城)
と言われ、救荒作物として重宝されてきました。養老六年(七二二)の夏、日照りに見舞われ、稲が生長しなかったとき、元正《げんしよう》天皇は詔《みことのり》を発して、「おくて(遅く成熟する稲)・そばむぎ及びふとむぎ(大麦の異称)・こむぎ」を植え、たなつもの(田から生ずるもの、すなわち稲)の実らぬことに備えよと命じました。すでに、救荒食物として、そばの効用は、十分認められていたわけです。夏そばの播種期は、暖かい地方ほど早く、九州では四月上旬から、東北辺りでは五月下旬までということで、群馬県勢多郡では、
○蕎麦まきは八十八夜(五月一、二日ごろ)から九十九夜までがよい
といったことわざが伝承されています。一方、秋そばは北海道の七月上旬から九州の九月下旬までと、逆に寒い地方ほど、播種期が早くなっています。そういう次第で、地域によって、種播きの時期がズレてきます。周防(山口県)では、「地蔵そば」と言って、地蔵盆に当たる八月二十四日ごろが適期です。「蕎麦まき蜻蛉《とんぼ》」(群馬、和歌山、岡山の各県)は、赤くて小さいトンボのことで、鍬《くわ》の柄の高さに飛ぶころをみて、そばを播きます。信州には、
○そばまきいちご熟《う》んだらそば蒔け(鬼無里) ○こいもちばな出たらそば作れ
といった農事暦が伝えられています。そばまきいちごはなわしろいちごのことで、八月初めに熟します。もう一つのこいもちばなはうつぼぐさのことで、紫色の花が咲いたらそば播けということで、昔は七月初めに播いたものだそうです(宇都宮貞子著『植物と民俗』)。そばについてのことわざは多く、「蕎麦まきは水汲み女に逢えばもどれ」とも言い、そばを播くときに雨に遭《あ》い、あるいは湿地に播くと生長せず、痩《や》せて実が少ないため、昔から縁起をかつぎ、途中で水汲みに逢うのさえ忌み嫌いました。
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