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食物ことわざ事典95

时间: 2020-01-12    进入日语论坛
核心提示:にんにくを玄関に吊しておくと魔除けになる 今でも地方の農家を訪ねると、玄関先ににんにくが吊されているのを見かけます。福島
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にんにくを玄関に吊しておくと魔除けになる

 今でも地方の農家を訪ねると、玄関先ににんにくが吊されているのを見かけます。福島や長野、愛知県辺りでは、こうすると「流行病にかからない」と言い、青森や秋田、千葉、埼玉県地方では、「悪病が家に入らない」と、言い伝えています。茨城県では、疫病《やくびよう》除けににんにくをやつでの葉で包み、麻紐《あさひも》で縛ったものを玄関に下げるし、島根県|隠岐《おき》では、にんにくを縄に通して戸口に吊し、外から入る者は、にんにくを手に取って嗅いでから入ると病気にならぬと言い伝えております。また、にんにくを袋に入れて身につけていると、病気にかからないとか、お守りの中ににんにくを入れておくと、魔除けになると伝えている土地もあります。福井県では、泥棒の入らぬようにと、玄関ににんにくを吊すことが行われてきました。いずれも、にんにくの持つ強烈な臭気によって疫病などを退散させようとしたものでしょう。尾張徳川家の家臣天野信景の随筆『塩尻』巻之六にも、「今俗、疫病流行の時、蒜《にんにく》を戸にかけ侍《はべ》るは、如何《いか》なるまじなひにやと問ふ人あり」と、見えております。
にんにくの日本の歴史は古く、神武天皇の御代に使用している記録が残っているにもかかわらず、その後、仏教が伝来して、にんにくの普及にブレーキをかけたため、上流社会から敬遠されたので、あまり普及はしなかったものの、土用の入りににんにくとあずきを食べると疫病を免れるとか、このように門戸ににんにくを吊しておくと、邪気払いになる──などと、古くからの言い伝えがあるところから推すと、民間ではかなり使われていたことがうかがえます。
にんにくの刺激臭の元になっている硫化アリルは、強い殺菌作用があり、この成分の効力は石炭酸の一五倍もあり、二〇〇倍に薄めた水溶液でもチブス菌を五分間で殺すと言われます。また、腸内寄生虫を駆除する効果があることは古くから知られています。にんにくの主成分アリインそのものは、元来、無色で臭気のないものです。ところがにんにくを切ったり、つぶしたり、摺《す》りおろしたりして、細胞がこわれて内容物が空気に触れると、共存する酵素アリナーゼによって加水分解され、にんにく特有の刺激性の強臭ある油状物質アリシンや、ディアリルディサルファイドなどの硫化アリルができます。先日、NHKのテレビ、ウルトラアイでも、粒のままのにんにくでは平気の平左のゴキブリが、摺りおろしたにんにくを入れた箱の中では、七転八倒の大苦しみ。果ては腹を見せて死んでしまう光景を映し出していました。まことに、硫化アリルの刺激臭は強烈です。
にんにくを食べると、消化酵素の生成を促すうえに、胆汁の分泌や排出を促進するので肝臓機能も高まります。従って内臓の働き、特に胃腸の機能はよくなり、日本人の主食の消化吸収をよくし、便通を整える効果があります。また、鎮静、血圧降下作用などがあるので、不眠症、高血圧、動脈硬化などにも効きめがあるようです。
葫《にんにく》や僧のたしなむ隠し味 博子
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