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食物ことわざ事典212

时间: 2020-01-19    进入日语论坛
核心提示:ないもの食おうが人のクセ  人に物ただ遣《や》るにさへ下手《へた》があり 古川柳一代の美食家だった魯山人先生にあるときこ
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ないもの食おうが人のクセ

  人に物ただ遣《や》るにさへ下手《へた》があり 古川柳
一代の美食家だった魯山人先生にあるときこんな話をうかがったことがあります。
「自分はかつて星岡茶寮をやっていたとき、お客さんに出したものがとても気に入られ、もう少しないかと言われると、たとえ台所にくさるほど山と積んであっても、残念ながらもうございません、と答えていた。そうすると、お客さんはこの食べものをいつまでも忘れずにいて、ああおいしかった、もっと欲しかったと思うが、サアサアとウンザリするほど持ち出すと、あとはスッカリ忘れてしまうものだ……」
お宅ではいかがでしょう。いかにダンナさまの好物とは言え、きょうもビフテキ、あすもビフテキではウンザリしてしまいます。
「ないもの食おうが人のクセ」
味覚というものは、どだい浮気っぽいものです。どんなに好きな食べものでも、そうそう毎日続けて食べられるものではありません。取り合わせを変えるとか、調理法をくふうするとか、二、三日間を置いて出すとか、ちょっぴり出すとか……目先の変わった演出がたいせつです。こうした演出は、単に技術だけの問題ではなく、料理する人の愛情プラス味覚センスの問題で、それには、なによりもふだんの心がけが肝要です。
献立を考えるときも、家族のそのときの健康状態を知ることが第一で、そろそろ血圧が心配になり出したおとうさん、いくら食べても食べ足りないような育ちざかりのこどもたち、じょうぶだけれども、歯がおとろえ、あっさりしたものの好きなおじいさん、家族ひとりひとりの年齢や好み、健康、仕事の内容など、十分心にとめて献立を考えましょう。献立をたてることはめんどうが先にたっていやだという奥さんの言い分は、まず次のように要約できましょう。
「気持ちがしばられるようで窮屈なのがイヤです。それに食べたいときに食べるのが、からだのためになりますからネ」
「なにせ物価がベラボウに値上がりしていますから、その日、店頭で見た中からいちばん安いものを買うには、献立が頭にあると、かえって不経済な買いものをしてしまいます」
いずれも、マトはずれの答えですね。その日、その日の食べたいものに調子を合わせていた日には、若いものだったら、毎日でもトンカツということになるかも知れません。日常の食品には、それぞれちがった味わいと栄養素があるのですから、なるべく、食べものは素材を変えて、それこそ、海の幸、山の幸、野の幸を組み合わせて、幅広く食べていくのが、からだのためにはよいのです。
せめて一週間ぐらいの献立は、料理名だけでも考えておきたいものです。あれが食べたい、これも食べたい——と、その日の思いつきや場あたり的な材料選びでは、とかく栄養的に片寄ったり、ムダな食べ方をしてしまうものです。
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