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食物ことわざ事典214

时间: 2020-01-19    进入日语论坛
核心提示:夏の蛤は犬も食わぬ 夏のハマグリは味が落ちてまずいこと。喰い意地の張っている犬ですら、夏は敬遠するとは、ハマグリも見下げ
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夏の蛤は犬も食わぬ

 夏のハマグリは味が落ちてまずいこと。喰い意地の張っている犬ですら、夏は敬遠するとは、ハマグリも見下げられたものです。
それというのも、貝類はアワビ・ホタテ貝をのぞいて、産卵期が晩春から夏の末ぐらいまでの間に集中していて、この期間、味が落ちますし、ものによっては毒性をもつものもあります。カキなどは極端に味が落ちます。例外としては、アワビが秋から冬にかけて産卵するので、食べごろは、六〜八月の夏ということになり、ホタテ貝は二〜三月が産卵期ですので、この時期をはずして食べています。
ハマグリは海の栗、浜の栗という見たてから、この名が生まれたと言われます。お隣りの中国では「雀海中に入って蛤となる」という考えが古くはあったようです。
ハマグリは一年じゅう出回っていますが、やはり、しゅんは、春三、四月ごろです。ハマグリは殻を閉じるときの力の強さや殻頂《かくちよう》(|蝶 番《ちようつがい》にあたる部分)の歯のかみ合わせが、他の同じ大きさの貝を持ってきても、絶対に合わないところから、一夫一婦の教えに用いられ、平安時代の「貝合わせ」の遊びや桃の節句に吸いものとして用いられてきましたが、一面、この季節がハマグリのもっともおいしい時季でもあったからです。
旧暦の三月三日は今の四月になり、むかしはハマグリをふくめた貝類の食べ納めが桃の節句で、再び食べはじめる日を、仲秋の八月十五夜と定めていました。貝類は産卵の時期をすぎると、肉がやせて味もわるくなるので、そんなとき、できるだけ貝は採らないようにしていました。それなのに、近ごろでは潮干狩などと言って、いちばんまずい季節のハマグリを採って食べています。これではハマグリの美味は望めません。
ハマグリは波の静かな内湾の遠浅の砂地を好み、アサリとちがって比較的きれいな砂地を|すみか《ヽヽヽ》とする、なかなかの|ケッペキ《ヽヽヽヽ》家です。東京湾をはじめ、渥美湾・伊勢湾・瀬戸内海・有明海・八代湾などが主な産地です。ちょっと外見だけでは、どのハマグリも皆同じように見えますが、それでも内湾のものと外海のものとでは、貝殻にちがいがハッキリ表われています。外海のものは、波の荒いところに棲んでいるので、自然、貝殻もそれに抵抗できるように厚くなっていて、肉もややかたく、形もほとんど不等辺三角形に近い形をしています。湾内のハマグリはやや横に長く、貝殻が薄く、肉もやわらかなので食用にはこのほうが良品で、東京市場では東京湾内のものを本場ものと呼び、太平洋に面したものを場ちがいなどと呼んでいます。
鮮度のよいハマグリは、貝殻に溝がなく、なめらかで、殻を固く閉じています。また、貝と貝とを打ち合わせてみて、澄んだ金属音のするものは鮮度のよいもので、ボコボコと音のするものは、すでに死んでいます。ハマグリの調理法にはいろいろありますが、吸いもの、焼きハマをはじめ、冬のはまなべ、酒蒸し、ぬた、クリーム煮、時雨煮など、いずれも美味です。
蛤の煮汁かかるや春小袖 几董
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