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食物ことわざ事典224

时间: 2020-01-19    进入日语论坛
核心提示:腹八分に医者いらず ブタは「食いしん坊」の代表みたいにさげすまれていますが、いざ満腹したとなると、たとえどんな好物を鼻の
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腹八分に医者いらず

 ブタは「食いしん坊」の代表みたいにさげすまれていますが、いざ満腹したとなると、たとえどんな好物を鼻の先へ突きつけても、プイと横を向いてしまいます。この状態のときのブタの胃を調べてみると、胃袋のなかはまだ二割ぐらいの余地があり、腹八分めになっているそうです。人間の場合はどうでしょう。
宴会の席などで「もうお腹がいっぱい」と言いながら、次々に出される料理や酒、くだものまでも、ふんぎり悪くつまんでいる人を見かけます。なかには、人に知られぬように、そっとズボンのベルトをゆるめ、失地回復とばかり、隣の酔客のおかずにまでアタックしている人もおります。こんなときの人間の胃袋をレントゲンで透《す》かしてみると、きまって胃袋は一〇〇%以上にふくれ上がっています。どうやら身のほど知らずに喰い意地の張っているのは、ブタよりも人間さまのほうです。
信濃者三ばい目から噛んで食ひ
わづらつて人なみに食ふしなの者
しなの者めしは思案のほかといふ
いずれも江戸時代の川柳ですが、当時、信州の農民たちは積雪期に江戸へ出稼ぎにきて、米搗《こめつ》きとか、湯屋の三助といった重労働に従事し、ふだんは口にしない米のめしであることも手伝って、おどろくほど大食するので、信濃者はすべて大食の代表みたいに見られていました。
それにしても、食べすぎた栄養分はどこへ行くのでしょう。育ちざかり、伸び盛りの青少年の場合は、新陳代謝がはげしく、エネルギー源として使われもしますが、壮年期や老年期ともなると、胃腸などの消化器に余計な負担をかけ、害になることはあっても、決してからだの役には立ちません。西洋では「栄養不良は少年をして成人になることを遅らしめ、過食は老人をして、早く墳墓におもむかしむ」と、戒めております。
ではいったいどのくらい食べたらよいでしょう? 年齢、性別、労働の多少、気温のちがい、健康状態……などによって、一口には言えませんが、むかしからの言い伝え「腹八分め」——つまり、�もう一口ほしいなあ�と思うところで箸を置く、それがどなたにもふさわしい腹八分めの尺度でしょう。しかし、腹八分めといっても、厳密にいえば、これはごはんを主食としてふつうの食べものを摂《と》った場合で、餅などを食べたときは、腹六分めぐらいで止めなければいけません。餅は水分の含有量が少なく、密度が大で、容積が小さいからです。また、天ぷらのように脂肪分の多い食べものの際も、その量に応じ八分めよりいくぶん控えめにしましょう。脂肪は炭水化物やたんぱく質にくらべ、倍以上のカロリーが含まれているからです。
栄養分は喰い溜めがきかず、余ったものは体外へ排泄されてしまうので、栄養的にバランスのとれたものを、腹八分め摂るのが、やはり、食養の第一のポイントと言えましょう。
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