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食物ことわざ事典227

时间: 2020-01-19    进入日语论坛
核心提示:風呂吹き大根に米粒 キメ細かく、水気をたっぷりふくんだ秋大根の味わいを、すなおに賞味するには、厚切りにして、やわらかくゆ
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風呂吹き大根に米粒

 キメ細かく、水気をたっぷりふくんだ秋大根の味わいを、すなおに賞味するには、厚切りにして、やわらかくゆでたうえに、|ごまみそあん《ヽヽヽヽヽヽ》をたっぷりかけていただく風呂吹きがいちばんだと思います。
ふろふきの煮上る親星子星出て 化石
大根はゆで上げるのに思ったより長く時間がかかり、おまけに大根特有の臭味と苦味もあります。四センチぐらいの輪切りにしてから、厚目にぐるりと皮をむいて、器に盛りつけるとき下になる側に、途中まで十字の隠し包丁を入れ、熱のとおりをよくします。そうして、なべに出汁《だし》こぶを敷き、大根の切り口を上にしてぴったり並べ、被《かむ》るくらいの水を入れ、その中にお米のとぎ汁か、さもなければ米粒を大さじ二杯ほどガーゼの袋に入れて、「落し蓋」をしてゆでると、大根の|あく《ヽヽ》が抜け、臭味や苦味も取れ、甘く感じるようになり、早くゆで上がります。
ところによっては、自家用のみそをつくる際、大豆をゆでる釜でいっしょにゆでるのが豆のゆで汁とよく調和して、おいしいとも言います。
ゆで上げるまでにごまみそを作るのが手順で、まず炒《い》りごまを擂鉢《すりばち》でよく擂りつぶし、あまりからくないみそ(白みそ、赤みそのいずれでも結構、人によっては白みそには白ごまを入れ、黒白の二色にすることもあります)を擂りまぜ、ゆで汁少しと卵黄などを加えてよくのばし(時には露しょうがや柚子皮をおろして入れたりもします)、小なべにとって弱火《とろび》にかけ、焦《こ》げつかぬように注意しながらかき回し、どろりとなった程度で火を止めます。
竹串を剌してゆで上がったかどうか確かめ、網杓子か太めの菜箸で崩さぬように形よく引き揚げ、一切れずつ深めの蓋物《ふたもの》に盛りつけ、その上にごまみそあんの熱いのをたっぷりかけ、木の芽か切りごまを散らして風情を添え、熱々《あつあつ》のうちにふうふう吹きながら賞味しましょう。
大根の形を梅型にしたり、半月、枡、ききょうなどの形にする人もありますが、大根の持ち味を素直に賞味するのが風呂吹きの生命なのですから、あまり手を加えるのは感心しません。また、ごまみそを作るときに、砂糖を乱用する人が多いようですが、大根自体に自然の甘味が含まれているのですから砂糖は控えめにし、甘味がほしければ、わずかにみりんを加える程度に止めましょう。それと、ゆで上げるときに、大根の切り口に「落し蓋」をぴったり密着させるのがコツで、隙き間があると切り口がやせて中へ凹み、見苦しくなります。
ところで風呂吹きの語源ですが、聞くところによると、むかし、塗師《ぬし》職人が冬になって漆の乾きにくいのを嘆いていると、ある人が大根のゆで汁で風呂(貯蔵室)へ霧を吹けばよいと教えてくれた。さっそくやってみると、果たして効きめがあったので、それからというもの、いつも汁だけを用いては、不用の大根を近所へ配ると、思いのほかにうまいと賞美され、のちには実のほうを重用するようになって、独立した料理法となり、名だけが残ったのだと言います。
ふろふきやほろとにがきを我が恋に 巨湫
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