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食物ことわざ事典243

时间: 2020-01-19    进入日语论坛
核心提示:りんごを食べると美人になる ちょっとくだもの屋さんのコーマシャルめいたことわざですが、りんごにはビタミンCがあるので、皮
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りんごを食べると美人になる

 ちょっとくだもの屋さんのコーマシャルめいたことわざですが、りんごにはビタミンCがあるので、皮ごと食べれば、皮膚の色が白くなり、きめも細かくなります。おまけに炭水化物の一つペクチンも多いので、胃腸の働きをよくし、便通《べんつう》を整え、便秘《べんぴ》によるシミ・ソバカスの心配もなくなり、|みめうるわしく《ヽヽヽヽヽヽヽ》なります。もっとも一つや二つ食べたからといってすぐ霊験《ききめ》があらわれるというものではありません。それに、いちごやレモン、みかんなどにくらべると、りんごはビタミンCのふくまれる割合が少なく、積極的にCを摂《と》ろうとするときはムリですが、Cの含有が貯蔵物として、量的に相当長い期間にわたって摂り得る点では、勝《まさ》っております。ただし、最近はりんごの保存をよくするために、青いうちにもぎとり、室《むろ》で発色させるものが多く、こういうものではペクチンの含有量が少ないので、効果のほうはあまり期待できません。|きりょう《ヽヽヽヽ》をよくさせる働きは、なにもりんごに限ったものではなく、完熟させた新鮮な|くだもの《ヽヽヽヽ》なら、なにを食べても同じような働きがあります。
りんごは寒地の湿気の少ない土地に向く果樹で、日本ではおもに青森県をはじめ、長野県や北海道で栽培されております。特に津軽地方では、古くから在来種の「和りんご」が作られ、りんごの産地に美人の多いところから、こうした風説も生まれるようになったのでしょう。
りんごの収穫期は早生種の七月下旬から晩生種の十一月ごろまでで、遅いものでも雪の降るころまでには取入れを終わります。秋にさきがけて出回る青りんごは「祝《いわい》」という品種。次が「旭《あさひ》」。もっとも一般的で、りんご酸を多くふくむ「紅玉《こうぎよく》」は、十月ごろからさかんになりますが、ほんとうの味が出るのは十一月になってからです。正月以後に出る晩生種の「国光《こつこう》」も、二月から三月にならなければおいしくなりません。このほか、高級種として赤いデリシャス系統、黄色いゴールデン・デリシャス、印度りんごがあります。新しいりんごの品種には、ふじ・むつ・東光・王鈴などがあります。
近ごろ、りんごも冷蔵技術が進み、長期の保存に耐える品種も多くなり、一年中出回るくだものになり、しゅんも不確《ふたし》かになってきています。「紅玉」は甘、酸味ともに強い品種で煮りんごに向き、収量が多いため、安く出回ります。皮は真紅に熟《う》れますが、最近は|なし《ヽヽ》と同じように無袋栽培が進んで黒味を帯びたものもあり、このほうが味はよい。「国光」は「紅玉」より味が落ちますが、甘味は強く果肉は黄白色で締まっています。デリシャス系のものは、袋を三回もかけ替え、消毒を一〇数回もして肥料をウンと与え、手数のかかるものだけに値段も張ります。
このごろはバナナなど甘いくだものに押され、りんごを食べる人が少なくなり、青森辺ではりんご園をつぶす農家が多くなっています。酸味のあるものより甘味の多いものをうまいと感ずるようになった一例で、日本人の食味感覚が|子ども舌《ヽヽヽヽ》になってきた証拠と言えましょう。
秋すでに青き林檎の酸きもよし 風生
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