日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

日本むかしばなし集01

时间: 2020-01-19    进入日语论坛
核心提示:一寸法師《いつすんぼうし》むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんとがありました。子どもがなかったものですか
(单词翻译:双击或拖选)
一寸法師《いつすんぼうし》

むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんとがありました。子どもがなかったものですから、子どもがほしくて、ほしくて、明けても暮れても、このことばかり、神さまにおねがいしておりました。
「どうぞ神さま、指にもたりないほどの子どもでもようございますから、ひとり、子どもをおさずけくださいませ。」
すると、どうでしょう。あるとき、ほんとうに指にもたりないほどの子どもが生まれてきました。そんなに小さな子どもでしたけれど、やはり、子どもは子どもで、おじいさんおばあさんは、かわいくてかわいくて、たいへん大切にそだてました。ところが、その子どもはかしこい子でしたけれども、いつまでたっても大きくなりません。それで近所のおとなたちは、これを『一寸法師』といいました。子どもたちは、『チビ、チビ。』と、はやしたてました。
ある日のこと、この一寸法師は、都に出て出世したいと考えました。それでおじいさんおばあさんにいいました。
「おじいさん、おばあさん、わたしにしばらくのおひまをください。」
すると、おじいさんとおばあさんは、びっくりしてたずねました。
「それはまた、どうしてなんだい。」
「いいえ、これから、わたしは、都へ出て、いろいろのことを見たり、ならったりして、えらい人になりたいと思います。」
「そうか、そうか。」
おじいさんもおばあさんも心配でしたけれども、かしこい一寸法師のいうことですから、すぐにゆるしてくれました。それで一寸法師は、おわんとおはしをもらいました。おわんをかさにしてかむり、おはしをつえにしてつきました。それから針《はり》を一本もらい、それには麦わらのさやをかぶせて、腰《こし》にさしました。
そうして、
「では、行ってまいります。」
と、出かけました。すこし行くと、アリにあいました。都へ行くのには、川をくだって行けばいいと聞いておりましたから、一寸法師はききました。
「アリさん、アリさん、川はどこにありますか。」
すると、アリがいいました。
「タンポポ横町、ツクシのはずれだ。」
そこで、すこし行くと、タンポポの花のさいているところがありました。そこを横にはいって行くと、なるほどツクシが立っていました。そして、そこに大きな川が流れていました。一寸法師は、さっそく、今までかぶってかさにしていたおわんを取りました。それをこんどは舟にして、川にうかべました。はしは、こんどは、かいになりました。
一寸法師が乗るか乗らないに、もうおわんの舟は流れだしました。そして、見るまに、矢のように早く、ときにはくるくるまいながら、ときには波にゆれながら、下へ下へと流されて行きました。流れている木の枝《えだ》などにぶつかりそうになるときは、そのかいでかじをとりました。一度大きなさかながきて、おわんの舟をひっくりかえしそうにしました。けれども、それは、やっと、そのおはしのかいでふせぎました。
そのうち、流れが静かになって、そして、舟が岸につきました。そこがもう都だったのです。
岸にあがると、おわんの舟はかさになりました。おはしのかいはつえになりました。針の刀をさしていることは、まえのとおりです。で、法師は、こんどは都の大臣をたずねて行きました。
「たのむ——たのむ——」
大臣のお屋敷《やしき》の玄関《げんかん》で、法師はこういってよびました。
「は——い。」
お屋敷の人が出て見ましたが、玄関にはだれもおりません。ふしぎに思ってひっこむと、
「たのむ——たのむ——」
と、声がいたします。出て見ると、また、だれもおりません。ひっこむと、またよびます。どうにもふしぎで、玄関の足駄《あしだ》を動かしてみましたところ、その下に法師が立っていました。
「わたしは一寸法師ですよ。都へ修業《しゆぎよう》のために出てまいりました。大臣さまの家来《けらい》にしていただきとうございます。」
そんなことをいうものですから、お屋敷の人が、大臣の殿さまのところへ行って、申しあげました。
「今、玄関に、一寸法師という、ふしぎな子どもがまいりまして、殿さまの家来にしていただきたいと申しております。おわんのかさ、おはしのつえ、針を刀にさしております。そして、せいは、まったく小指ほどしかございません。」
「ほ、ほう。」
これを聞いて、殿さまはおどろきました。
「めずらしい子どもじゃ、つれてきてみい。」
それで、屋敷の人は一寸法師に、
「殿さまが会ってやるとおっしゃるぞ。」
そういって、手のひらの上につまみあげて、殿さまのところへ持ってきました。殿さまもこれを手のひらの上にうけて、
「これ、おまえが一寸法師か。」
と、目の前へ持ってきていいました。
すると、一寸法師は、
「はい。これは、殿さまですか。はじめておめにかかります。どうか、わたしを家来にしてくださいませ。」
そういって、その手のひらの上にすわって、両手をついて、おじぎをしました。これを見て、殿さまはじめ屋敷の人たちみんな、すっかり感心してしまいました。ことに殿さまは、もうそれだけで、この一寸法師が、おもしろいやらかわいいやらで、手ばなすことができなくなりました。
「よしよし、一寸法師、もう家来にしてやったぞ。」
「はい、ありがとうございます。」
また法師が手のひらの上で、両手をついておじぎをしました。みんなはまた、すっかり感心いたしました。そこで殿さまがいいました。
「これ、一寸法師、おまえに何ができるか。」
「はい、なんでもいたします。」
一寸法師がいいました。
「それでは、そこでおどってみい。」
で、一寸法師は、殿さまの手の上で、「手のひらおどり」というのをいたしました。これが、屋敷じゅうばかりでなく、大臣の知りあいから近所近辺の大評判になりました。まったくそれはおもしろいおどりで、これ一つで法師は、このお屋敷の人気者になってしまいました。たれもかれも法師をそばにおきたがりました。なかでもおひめさまがいちばん法師がお気に入りで、「法師、法師。」と、かわいがりました。
おひめさまの机の上に、おもちゃのような小さな法師のうちがつくられ、そこで法師はくらしておりました。そしておひめさまの読まれる本を一枚一枚めくる役をつとめたり、すずりのふちを綱《つな》わたりのようにわたって、遊んだりしていました。そして、毎日のようにおともをして、清水《きよみず》の観音《かんのん》さまへおまいりいたしました。おともをするといっても、歩いてついて行ったのでは、法師は人や馬にふまれる心配がありました。また、どんなことで、ネコや犬がかみつかんものでもありませんでした。それで、いつもおひめさまのたもとに入れられたり、帯の結びめの中にかくされたりして行きました。
その日もおひめさまの帯の結びめにはいって行っておりますと、とちゅうに鬼《おに》が三びきいて、自分たちを見て、何かひそひそいっておりました。これはただごとでない、何かわけがあるなあと思ったものですから、おひめさまにいって、帯から下にとびおりました。そして、鬼のいるところへ走って行きました。小さなものですから、鬼はすこしも気がつきません。そして、おひめさまのほうを指さしながら、まだいいつづけておりました。
「あそこに行く、あのおひめさまと、それからおひめさまのつれている一寸法師な、あのふたりをさらって行ってやろうじゃないか。」
一ぴきがいえば、
「でも、一寸法師が見えないね。」
一ぴきがいいます。と、またもう一ぴきが、
「うん、たもとか、ふところか、おひめさまのどこかにくっついているんだ。豆つぶのように小さな子どもだからな。」
などといっております。
これを聞くと、一寸法師は、腰にさしてる針の刀を、麦わらのさやからぬきはなしました。そして、そのときちょうど土の上にひじまくらをして、ねころんで話していた一ぴきの鬼の大きな目に、
「えいッ、えいッ。」
と、その刀をつきとおしました。鬼には何か虫でも目の前にとんできたように思われたでしょうが、それと同時に、
「あッ。」
といって、目を両手でおさえました。これを見て、二ひきのほかの鬼どもが、
「どうした、どうした。」
と、下にかがみこんで、その目をつきさされた鬼の顔をのぞきました。
そこを一寸法師は、またとびかかって、あッというまに二ひきの目四つを、チク、チク、チク、チク、とつきさしてしまいました。鬼は、これには弱りました。どんなに力が強くても、目が見えなくては、どうすることもできません。手をふりまわしてみても、足でけってみても、空《くう》をたたくか、でなければ、おたがいどうしでけりあうようなことになってしまいました。
「かなわぬ、かなわぬ。」
一ぴきがいえば、
「逃げろ、逃げろ。」
と、ほかの一ぴきがいいました。そして、
「それ逃げ、やれ逃げ。」
と、三びきが、てんでんばらばらに、めくらめっぽう逃げて行ってしまいました。
ところで、鬼が逃げたあとを見ますと、小さなツチが落ちていました。これは『打出《うちで》の小ヅチ』という鬼の宝物《たからもの》で、これで打てば何でも出るという、世にも便利なものであります。鬼がうろたえて忘れて行ったものです。それを拾うと、一寸法師はそれを持って、おひめさまのところへ行きました。そしてそれを見せました。するとおひめさまが、
「一寸法師や、これは打出の小ヅチじゃ、金でも米でも、ほしいものは何でも出せるよ。」
といいました。しかし一寸法師は、
「お金もお米もいりません。わたしのせいを出してください。」
といいました。そこでおひめさまが、
「せい出い。せい出い。一寸法師のせい出い。」
といって、ツチでたたきましたら、法師のせいがずんずんのびて、見るまにりっぱな男になりました。
それで法師はそのおひめさまのおむこさんになり、おじいさんおばあさんも都へよんで、一生安楽にくらしました。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%