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日本むかしばなし集19

时间: 2020-01-19    进入日语论坛
核心提示:沢《さわ》右衛門《よ  む》どんのウナギつりむかし、むかし、沢右衛門という人がおったそうです。その人がある日、川の橋の上
(单词翻译:双击或拖选)
沢《さわ》右衛門《よ  む》どんのウナギつり

むかし、むかし、沢右衛門という人がおったそうです。その人がある日、川の橋の上手《かみて》にある、太いくいの根もとに、ウナギざおを入れたところが、さおをズウズウ引っぱるものがあります。ウナギざおというのは、しゅもくざおといって、さお先がステッキのにぎるところのようになっております。そのにぎりをウナギ穴に入れてやるわけなのです。で、その沢右衛門どんは、
「そら、来たぞ。」
と、さおをしっかりつかまえ、それからズクというほど引っぱったのです。すると、三尺もあるまだらの大ウナギが、バタバタあばれくるってさおの先にさがって来ました。そこで、そいつをつかまえようとすると、大ウナギは、バタッと一はね、大はねにはねて、ビュウビュウ飛んで行ってしまいました。行ったも行った、山をこして行ったのです。
沢右衛門どんは、
「や、これはたいへん。」
というので、ウナギを追いかけて、これも山をこして飛んだのですが、沢右衛門どんは土の上を飛ぶように走ったのです。
ところで、山をこして、ここらと思うところへ行って見ますと、草のみだれたあとがあります。そこで草をわけてのぞいて見ますと、まさしくさっきの大ウナギです。
「ずいぶん飛んだものだなあ。」
と、沢右衛門どんは感心して、まずそのウナギをつかみました。もうあばれる元気もありません。が、その時です。気がつけば、なんとその草の中に、ウナギのすぐそばに、一ぴきの大イノシシが死んでおります。
「や、これはいったいどうしたことだ。」
沢右衛門どんが、そのイノシシをよくよく見ますと、それは今の、山をこしてはね飛んだ、大ウナギに打たれて、死んだことがわかりました。だって、首の急所にウナギのぬるぬるがついております。きっとイノシシは、そんなウナギなんぞが、飛んで来ようなどと思わないものですから、そこで、草の中にねむったふりをして、横になっていたのです。そこをウナギにやられて、ぎゃふんとまいったらしいのです。で、
「や、これはたいへんなもうけものをした。」
沢右衛門どんは、こうひとりごとをいいましたが、とにかくイノシシは、とても大きいイノシシですから、かんたんに手にさげてくるわけにはいきません。それで思いついたのがカズラです。カズラでしばって、せなかに負《お》って行こうと考えついたのです。で、
「どこかにカズラはないかなあ。」
と、見まわしますと、もうすぐ眼《め》の前に、木にぶらさがって、何本となくならんでおります。ところが、それがなんとまた山イモのつるなのです。
「や、これはいよいよ大もうけだ。」
沢右衛門どんはそういって、そのつるに手をかけて引っぱりました。するとあたりまえではなかなかぬけない山イモが、ズボズボぬけて来ました。
「はは、ほほ、ふふ。」
沢右衛門どんはこんな笑いかたをして、大喜びで、山イモの長い長いのを、何本も何本もぬき取りました。
ところで、こう山イモがぬけてきてみますと、こんどはつとを作らなければなりません。つとを作って山イモを入れて、家へ持って行かなければなりません。そこで沢右衛門どんは、
「カヤはこのへんにないもんかな。」
と、またひとりごとをいいました。と、そうです。もう眼の前、すぐそばにカヤの一むらしげったところがありました。
「は、ここにござった。それではひとつかみ。」
そういって、沢右衛門どんは、カヤを片手にひとつかみし、片手で、いつも腰《こし》にさしているカマを取って、ザクリとそれを切りました。と、これはまたなんとしたことでしょう。バタバタッという鳥の羽の音、しかも、それが沢右衛門どんがつかんでいるカヤの中からしております。
「どうもきょうは変なことばかりの、ありつづけだ。」
そういって、沢右衛門どんがそのカヤの中をよく見ますと、そこには一羽のキジがいました。そのキジの頭を沢右衛門どんはカヤといっしょに、ひとつかみにしてかり取ろうとしていたのです。いや、もう半分かり取ってしまっていました。
「まあ、ええわ、ええわ。」
沢右衛門どんは、ウナギとイノシシと山イモとキジを手に入れ、まずこうひとりごとをいいました。ところで、そのキジをつかんで引きあげましたところが、
「あらあら。」
さすがの沢右衛門どんもおどろきました。だって、キジは卵《たまご》を生んでいたのです。いや生んであたためていたのです。カヤの中には、きれいに作った巣《す》があって、そこに白い大きな卵が十三もならんでいました。
ウナギとイノシシと、山のイモとキジと、それから十三の卵です。沢右衛門どん喜ばないでおれません。それらをそこの草の中にならべておいて、
「はっははっは、ふっふふっふ、わっはわっは。」
ひとりで大笑いをやりました。が、また喜んでばかりもおられません。早くそれらのえものの入れものを作って、家へ持って帰らなければなりません。で、もうこんどは大いそぎで、カヤをかって、つとを作りました。つとの中にはキジも卵も山のイモも入れました。それから、ウナギもやっぱりつとを作って入れました。イノシシはちょうどそばに倒《たお》れていた木のしげった枯《か》れ枝《えだ》(榾《ほだ》)を折って、その四つ足をくくった間にさし入れて、肩にかついでもどって来ました。キジやウナギのつとも、その枯れ枝にぶらさげました。
さて家に帰って、沢右衛門どん大じまんで、
「どっこい、こらしょっ。」
と、庭にそれらのものを投げ出しました。それから、
「さあて、きょうは、村のみんなをつれてきて、イノシシ料理でも、たかんならん。」
そういっておりますと、またふしぎなことに、そのしげった枯れ枝、榾の中でクッククックというものがあります。
「ほ、まだ何かこの中におりでもするかな。」
沢右衛門どん、そういってその榾の中を開いて見ますと、いたもいたいた、大きなイタチが、しかも三びき、その中にかくれていました。これで沢右衛門どんの幸運は、きょうのえものは、いったいいくらになったでしょう。みなさんひとつ数えてみてください。
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