日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

日本むかしばなし集63

时间: 2020-01-19    进入日语论坛
核心提示:サルとネコとネズミむかし、むかし、あるところに、おじいさんと、おばあさんが住んでおりました。おばあさんは、毎日せいをだし
(单词翻译:双击或拖选)
サルとネコとネズミ

むかし、むかし、あるところに、おじいさんと、おばあさんが住んでおりました。おばあさんは、毎日せいをだして、木綿《もめん》を織っておりました。織りあがると、それをおじいさんが背中《せなか》に負《お》って、ほうぼうの町へ売りに行きました。そうして、ふたりはくらしていたのです。
ところが、年の暮《く》れのある日のことです。その日も、おじいさんは木綿を売りに行って、ひとりで家をさして帰《かえ》ってきました。ちょうど、山道にかかったときです。むこうを見ると、高い木の一本の枝《えだ》の上に、大きな一ぴきのサルがおります。それを、こちらからひとりの猟師《りようし》が、鉄砲《てつぽう》を持ってねらっております。すると、木の上のサルが猟師のほうを向いて、両手をあわせました。そして、何度も、何度も頭をさげました。
「猟師さん、こらえてください。鉄砲でうつのをゆるしてください。」
きっと、そういって、おがんでいるのです。おじいさんは、これを見ると、サルがほんとうにかわいそうになりました。なんて猟師は無慈悲《むじひ》なことをするのだろうと思いました。だって、サルがそんなにおがんでいるのに、猟師は鉄砲をうつのをやめようともせず、まだ、じっと、ねらいをさだめていたからです。
それで、おじいさんは、思わず、
「おうい。猟師さん——」
と、大声をだしました。そして、猟師のほうに走りながらよびました。
「猟師さん、かわいそうじゃないか。サルがおがんでいるんだよ、ゆるしておやりなさい。こらえておやりなさい。」
しかし、猟師は聞こえないのでしょうか、やはり、じっとねらいをさだめ、おじいさんのほうをふり向きもいたしません。おじいさんは、気が気でなく、むちゅうで走りつづけ、やっと鉄砲の音のしないまに、猟師のところへ走りつきました。そして、もうむちゅうでしたから、鉄砲があぶないということも忘《わす》れ、いきなり、そのつつさきに手をかけ、自分のほうへ引っぱったものですから、弾《たま》が、気のどくなことにおじいさんの肩《かた》さきをかすってとびました。そこから血が出てきました。
「いたいっ。」
といって、おじいさんはそこをおさえました。それを見ると、猟師はびっくりしました。びっくりすると、おじいさんにおわびのしようもないと考えたのでしょう。鉄砲をかついで、どんどん逃《に》げだしてしまいました。どうも悪い猟師です。
けれども、猟師が逃げてしまいますと、どこからか、サルが集まってきました。さっきの木の上のサルは、うたれなかったのです。おじいさんのおかげで、命が助かったのです。
ですから、そのお礼心からでしょう。小ザルがつぎからつぎと集まってきて、肩に傷《きず》したおじいさんを一生《いつしよう》けんめいにかいほうしました。きっと、木の上にいたサルは、この小ザルたちのおかあさんか、おばあさんなのかもしれません。そこで、その何十という小ザルが、おじいさんがすこし元気になったのを見ますと、たがいに手と手をくみあわせて、その上におじいさんを乗せました。そして、奥山《おくやま》のサルの家へ運んで行きました。
サルの家では、あの木の上の大ザルも出てきて、おじいさんに、いろいろたくさんのごちそうをいたしました。しかし、いつまでもおるわけにはいきません。それで、おじいさんがいいました。
「たいへん、ごちそうになりました。それでは、ばあさんが、心配していますから、わたしは、もうこれで帰ります。」
これを聞きますと、サルたちは、たがいに顔を見あわせておりましたが、やがて、一ぴきのサルがやってきて、おじいさんの前に、一枚《まい》の一文銭《いちもんせん》をさしだしました。
この一文銭というのは、十枚で一銭になる、穴のあいた銅貨《どうか》なのですが、このときの、サルの持ってきた一文銭は、同じ一文銭でも、一文銭がちがいます。というのは、それは、『サルの一文銭』という宝物《たからもの》だったのです。これを神だなに祭っておくと、たいへんなお金持になれる宝物だったのです。しかも、これを命の親さまにさしあげますと、サルがいうのです。おじいさんは大喜びで、
「ありがとう。ありがとう。」
と、お礼をいって、これをもらって帰ってきました。
ところが、一方、おじいさんの家のほうです。おばあさんは、今か、今かと待っていました。ちょうど、年の暮れです。そこへ、おじいさんは木綿も売らずに帰ってきました。おばあさんは、腹《はら》をたてて、おじいさんにおこりつけました。しかし、おじいさんは、『サルの一文銭』をもらって帰ってきたのです。みるみるうちに、おじいさん、おばあさんのうちは、ふしぎなようにお金ができました。
ところが、近所によくない人が住んでいました。その人は、しきりに、おじいさん、おばあさんが金持になったわけを知りたがっていましたが、それが、あの一文銭のおかげだということを知りますと、そうっと、やってきて、いつのまにか、そのお宝をぬすんでしまいました。おじいさんおばあさんは、それがわかると、まったくびっくりぎょうてん、ほうぼうたずねました。ここかしこをさがしましたけれども、どうしても、そのありかが知れないのです。
「どうしたらよいだろう。」
ふたりは相談《そうだん》しましたが、よい方法も見つかりません。すると、おばあさんが、チチチチチと舌うちをして、家に飼《か》ってあるネコをよびました。そして、そのネコにいいました。
「玉《たま》や、うちでは『サルの一文銭』がなくなったんだよ。おまえにわかるかどうか知らないが、とてもたいへんなことなんだよ。それを、おまえさがしてきてくれないか。」
すると、ネコが、
「ニャーオ、ニャーオ。」
と、鳴《な》きました。
「そうか、そうか。さがしてくれるかい。それでは、三日のうちにさがしておくれ。見つかったら、ごほうびをたくさんあげます。だけども、見つからなかったら、罰《ばつ》はこれです。わかりましたか。」
そういって、きらきら光る刀をぬいて、見せてやりました。ネコはすぐとびだしました。そして、すぐ一ぴきのネズミをつかまえ、
「ニャー、ニャー、ネズミ——」
といいきかせました。三日のあいだに見つけなかったら、しっぽを食べてしまうというのです。ネズミはびっくり。三日のあいだに、近所近所の家をまわって、とうとう、一文銭を見つけました。それは、悪い人の家のたんすの中から、かじりだしてきたのでした。ネコは、それをおじいさんにくわえてきて、わたしました。
それで、おじいさんもおばあさんも、ネコもネズミも大喜びで、いつまでもいつまでも、大繁昌《だいはんじよう》をしたそうです。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%