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日本むかしばなし集68

时间: 2020-01-19    进入日语论坛
核心提示:キツネとタヌキとウサギ むかしのことです。甲斐《かい》の国は八代《やつしろ》郡アナン坂というのを、ひとりのお伝馬《てんま
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キツネとタヌキとウサギ

 むかしのことです。甲斐《かい》の国は八代《やつしろ》郡アナン坂というのを、ひとりのお伝馬《てんま》さんがいそいでおりました。お伝馬というのは、飛脚《ひきやく》ともいいましたが、今の郵便屋《ゆうびんや》さんのようなものです。むかしのことですから、手紙を箱《はこ》の中に入れて、それをフロシキに包《つつ》んで、おべんとうといっしょに、首のところにくくりつけて、いそいでおりました。
「エッサッサ、エッサッサ。」
そんなかけ声をかけて、いそいでいたのです。ところで、これを見たのはキツネと、タヌキと、ウサギです。いつものことで、あのフロシキの中に大きなニギリメシがはいっていることを知っているのです。ウサギがいいました。
「あのお伝馬のニギリメシ、一つ、とって食べてやりたいな。」
「ホントだ。おれはあのお伝馬さん見るごとに、そう思うんだ。」
タヌキもいいました。すると、キツネは、
「それじゃ、おれがうまい方法を考えてやる。」
と、そういって、ウサギに、
「これこれ、こういう具合《ぐあい》にしろ。」
といいつけました。あとはおれたちで、うまくやるというのです。で、お伝馬さんが、
「エッサッサ、エッサッサ。」
と、やってくると、ウサギがヤブの中から、ソロソロと出て来て、道のまん中へジーッとすわりこみました。これを見たお伝馬さん、
「や、あのウサギ、ケガでもしたのかな。ようし、つかまえてやろう。」
そう思って、ヌキ足サシ足、ウサギのところに近づいて行きました。両手をのばして、チャッとおさえようとすると、ピョーンとウサギがはねました。そして五、六間《けん》先へ行くとすわりこむのでした。お伝馬さんは、
「これはしまった。しくじった。」
と、またそうっと歩いて、ウサギのところに近より、両手をのばして、チャッ、おさえようとすると、ピョーン。ウサギははねて、四、五間先ですわりこみます。お伝馬さんはくやしくてなりません。そこで、首にかけてるフロシキを道ばたの木の枝《えだ》にかけ、
「こんどこそ、逃《に》がしはしないぞう。」
そんなひとりごとをいい、手にツバキをかけました。大いにはりきったわけなんです。ウサギはやはり道のまん中で、まるくなって待っていました。
それからお伝馬さんは、ウサギに近よれば逃げられ、逃げたと思うと、すぐむこうですわりこまれして、何度も何度も、だまされて、おべんとうを枝にかけたまま、遠くの方へひっぱって行かれました。
ところで、そうなるのを待っていたキツネとタヌキです。
「もうソロソロよかろうぜ。」
ということになり、タヌキが出かけて、枝にかかったお伝馬さんのフロシキ包みを、大いそぎでとって来ました。
「上《じよう》でき、上でき。」
二ひきで喜んでいるところへ、ウサギもピョンピョン、帰《かえ》って来ました。
「どうした、お伝馬さん。」
ウサギにキツネがききますと、
「もうこのへんと思ったので、ヤブへ飛びこんで帰って来た。お伝馬さん、今ごろ、さぞくやしがってるだろう。おべんとうはなくなるし。」
ウサギがいいました。
「さあ、いよいよ、おべんとうにしよう。」
と、キツネが包みを開きました。大きなオニギリが五つもはいっていました。
「ウサギどんに一つ。」
キツネがまず、ウサギに一つやりました。
「タヌくんにも一つ。」
あとには三つ残りました。どうしたものでしょう。ウサギも考え、タヌキも考え、キツネも頭をひねりました。
「困《こま》ったなあ。四つ残ってるのなら、みんな二つずつ食べられるんだが。」
キツネはそういってから、
「待て待て、こっちの手紙のほうに、なにか書いてあるかも知れないぞ。」
しさいらしく、手紙の箱をあけました。そして中の手紙を開くと、
「ウン、書いてある、書いてある。読むから聞けよ。な、ニギリメシの分け方、そう書いてある。ウサギ一つ、タヌキ一つ。いいか。あとはキツネ殿《どの》、みな参《まい》る。どうだ。わかったろう。」
そう読みました。
「なるほど、そうか。」
と、ウサギとタヌキが感心していると、残り三つの大ニギリをみんなキツネひとりで食べてしまいました。
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