むかし、むかしのことでした。あるところに犬が一ピキ飼《か》われておりました。もう年をとったおじいさん犬でしたから、毎日、玄関《げんかん》わきや、土間《どま》のすみで、グウグウグウグウねむってばかりおりました。そこで、ある日のこと、家の人たちが相談《そうだん》しました。
「うちの犬も、もうすっかり老いぼれて役にたたなくなってしまった。どっかへ捨《す》ててくるか。ころして、皮でもはぐか。」
これを聞いていた犬の、おどろいたことといったら、たいへんです。すぐとび出して、山のオオカミのところへかけつけました。それというのも、いつごろでしょうか、これも年をとって、まえほど強くなくなっていたそのオオカミと、犬は友だちになっていたのです。だから、こんなたいへんなことになっては、だれより、かれより、まずオオカミに相談して、いいちえをかしてもらわなければなりません。
「オオカミもらい、オオカミもらい。なぞにすべい。」
そのへんのことばで、犬は相談したのです。すると、オオカミはいいました。
「ハッハッハ、なにかと思えば、そんなことか。心配はいらない。まず、まず、大船《おおぶね》に乗った気で、安心しとるがよい。いっさいこのおれさまが引き受けてやる。」
「といってくれるはありがたいが、皮をはがれたり、山にすてられたりしたら、なぞにすべい。」
犬はまだ心配していいました。
「だから、まず、こうするんだ。」
オオカミはそれから、その策略《さくりやく》について話し出しました。
「おまえのところには、赤んぼうがいるだろう。そして、毎日、畑《はたけ》に行くときには、その子をつれてって、かごに入れて、畑のそばにおいてくだろう。そこだよ、そのとき、このおれさまが、森の奥《おく》からとび出してって、その赤んぼうをぬすんでいく。」
ここまでいうと、犬が口を出しました。
「待ってくんろよ。オオカミもらい。そりゃあんまりむごいじゃないか。」
「まあ、聞け。」
オオカミはいうのでした。
「ぬすんでくたって、ぬすんでしまうのじゃないよ。すぐおまえがかけ出して来て、大声でほえほえ、おれを追っかけてくるんだ。そこで、五十メートルも走ったらな、その赤んぼうかご、草の中へでも捨てといて、おれ、山ん中へ逃《に》げてくんだ。さもさもおまえをこわそうにしてな。どうだ。そうすれば、おまえは赤んぼうを助けたいのちの親だ。この犬がおったらばこそと、捨てるどころのさわぎじゃないぞ。毎日毎日、それ肉をくえ、さかなも食べろ。大切にされるぞ。」
「なるほどな。」
犬も感心しました。
そのあくる日のことです。犬のうちの人たち、山の畑へ出かけました。犬のいったとおり、赤んぼうをつれて行きました。そしてその赤ちゃん、かごに入れて、畑のそばの木の下におきました。犬も畑について来て、これは大分《だいぶ》はなれたすみの方にねそべっていました。ところが、まもなくのことです。赤ちゃんの泣《な》き声《ごえ》が聞こえました。家の人たちが、そちらを見て、ビックリしました。大きなオオカミが、今、赤ちゃんをかごごとくわえて、森のほうへ逃げて行くところです。
「アアアーッ。」
赤ちゃんのおかあさんがなんともいえない声でよびました。おとうさんのほうはだまったまま、クワを手にさげて、そのオオカミを目がけて走りました。しかしオオカミはとても早く、見るまに五十メートルも、六十メートルも先に逃げてってしまいました。赤ちゃんのおかあさんはもう見ていられなくて、両手を顔にあてて、大きな声で泣きました。そのときです。畑のすみから犬の大きな、しかも力づよい声がおこりました。犬はそのありさまを見ていたらしく、そのときになると、ひじょうな勢いでかけ出しました。そして赤ちゃんのおとうさんなどすぐ追いこし、百メートル近いところでほとんどオオカミに追いつきました。そのまもものすごい大声でほえつづけ、その声が森の中へワンワンワンワンワンワンとひびきわたりました。
犬がオオカミに追いついたのを見ると、赤ちゃんのおとうさんは、手にさげていたクワを持ちなおしました。きっと、犬とオオカミの大げんかが始まると思ったからです。自分も犬にかせいして、オオカミをやっつけなければと、思ったからです。しかしその心配はいりませんでした。走り走り見たのですが、犬がオオカミに追いついたとき、オオカミはまず赤ちゃんの入ってるかごを下におきました。
「いよいよ、これから、犬とかみ合いをするな。」
と、おとうさんは思ったのです。思った通り、オオカミは犬の方を向いて、両足をひろげ、頭を下げ、けんかのかまえをしたそうです。ところが、犬がなんともじつに勇ましく、そのオオカミに向かって、ピョーンと大きくはねとんで行ったそうです。
「これは犬がやられた。」
おとうさんはそう思ったのです。すぐくいつかれ、すぐかみ殺されると思ったのだそうです。だって、犬はあまり勢いよくはねすぎて、オオカミのまえでスッテンコロリと、ころんだのです。しかしオオカミは、犬のその勇気におそれたのか、ころんだのを見ながら、クルリと向きをかえ、長いシッポを後にたれ、森の奥さして、ショボ、ショボ、ショボ、ショボと逃げてってしまいました。犬は赤ちゃんを守りながら、オオカミの後姿《うしろすがた》に向かって、やはり元気にほえつづけていました。そこへおとうさんはやっと走りついたのですが、赤ちゃんは少しのきずもなく、無事《ぶじ》に助けることができました。
こうなると、赤ちゃんのおとうさん、おかあさんはいうまでもなく、家の人たちはもとより、村の人たちまで、犬に感心してしまいました。
「なんという感心な犬だろう。老いぼれてて、役にたたないと思っていたが、まさかのときには、こんなりっぱな手柄《てがら》を立てる。捨てるだの、皮をはぐだのいって、なんとすまないことをした。」
そういって、それからは、ほんとに、肉をくえ、さかなを食べろと、だいじにされました。
土間のすみでグウグウねていても、だれひとりバカにするものはいませんでした。それで犬はたいへんしあわせになったのですが、少したつと、こんどは山のオオカミがやって来ました。犬がこのあいだの礼をいろいろいいました。しかしオオカミはいうのでした。
「このあいだはおまえを助けてやったが、その礼をまだもらっていない。ニワトリが一羽《わ》、それも大きいのがほしい。どんなものだろう。一日二日のうちに、山へとどけてくれ。」
これを聞くと、犬はこまってしまいました。家のニワトリなんか、やるわけにいきません。それかといって、他の家のはいうまでもありません。そこで、
「ニワトリはダメだ。他のものにしてけれ。」
と、いいました。すると、オオカミはすごく怒《おこ》っていいました。
「おまえの心持はわかった。それなら、それでいいから、明日、山へやって来い。オオカミさまの心持をわからせてやる。」
犬はこまりました。これは、おれをとって食うつもりと思ったけれども、どうすることもできません。オオカミが帰《かえ》った後、ただもう心配で心配で、ブルブルブルブルふるえておりました。ところが、オオカミとの話合いを、物かげで聞いていたのが、やはりこの家に飼われていた一ピキの三毛《みけ》ネコでした。
「同じ家に飼われている犬どののサイナンだ。ネコでできることだったら、どんなことをしてでも助けてやりたいものだ。」
そう思ったものでしたから、犬のところへやって来ました。
「犬どの、犬どの、さっき山のわるオオカミが来たと思ったら、今おまえは青い顔をして、ブルブルふるえていなさるようだ。なにか心配ごとでもありなさるか。わたしも小さい三毛ネコだが、同じ家に飼われているおまえさんのことだ。なにかてつだいできることがあったら、と思ってやって来た。」
そうネコがいったもので、犬は喜んで、オオカミの話をしました。明日は山へ行って、オオカミにかみ殺されるかもしれない話をしたのです。これを聞くと、ネコが、ニャーンと、ハラを立てて、一なきしました。そしていいました。
「犬どの、犬どの、心配しなさるな。明日はこの三毛がついて、山へいっしょに行ってあげます。オオカミが来ようが、イノシシが来ようが、ネコがすけだちをするいじょう、少しも心配することはない。」
そのあくる日のことです。山のオオカミのほうでは、犬がニワトリをよこさないというので、たいそうハラをたてて、鬼《おに》を呼《よ》んで来て、
「今、犬が来るから、来たら、いっしょに食べようじゃないか。」
そんな話をしていました。ちょうどクボミになった草の中にねころんで、オオカミと鬼はそんな話をしていたのです。ところが、そこへ犬とネコはやって来ました。しかし犬もネコもそこにオオカミたちがいるとは知りません。ただ、ネコが見ると、草の上に鬼の一方《いつぽう》の耳がのぞいていて、それがピクピクピクピク動いております。まるでネズミそっくりです。すると、ネコがいいました。
「犬どの、犬どの、あそこに、草の中にネズミが一ピキおりもうす。あれを食べて、ハラごしらえをして、それからオオカミとのイクサをすべえと思うが、どうじゃ。」
そしてイキナリ、その鬼の耳にとびついて、それをかみ切ってしまいました。おどろいたのは、その鬼です。
「オオカミどん、オオカミどん、これは、とってもかないません。鬼どもの手むかえる敵ではございません。」
そういうと、雲をかすみと逃げてってしまいました。鬼に逃げられては、オオカミだって手むかう勇気はありません。キャン、キャン、キャン、キャン、犬の子が足をふまれたような声をあげて、山奥《やまおく》さして逃げました。これを見ると、ネコが、
「ねえ、犬どの、ネコがすけだちをするいじょう、心配はないといったでしょう。」
そういって、シッポを後にピーンと立てて、たいへんいばったということです。めでたい、めでたい、めでたい。
「うちの犬も、もうすっかり老いぼれて役にたたなくなってしまった。どっかへ捨《す》ててくるか。ころして、皮でもはぐか。」
これを聞いていた犬の、おどろいたことといったら、たいへんです。すぐとび出して、山のオオカミのところへかけつけました。それというのも、いつごろでしょうか、これも年をとって、まえほど強くなくなっていたそのオオカミと、犬は友だちになっていたのです。だから、こんなたいへんなことになっては、だれより、かれより、まずオオカミに相談して、いいちえをかしてもらわなければなりません。
「オオカミもらい、オオカミもらい。なぞにすべい。」
そのへんのことばで、犬は相談したのです。すると、オオカミはいいました。
「ハッハッハ、なにかと思えば、そんなことか。心配はいらない。まず、まず、大船《おおぶね》に乗った気で、安心しとるがよい。いっさいこのおれさまが引き受けてやる。」
「といってくれるはありがたいが、皮をはがれたり、山にすてられたりしたら、なぞにすべい。」
犬はまだ心配していいました。
「だから、まず、こうするんだ。」
オオカミはそれから、その策略《さくりやく》について話し出しました。
「おまえのところには、赤んぼうがいるだろう。そして、毎日、畑《はたけ》に行くときには、その子をつれてって、かごに入れて、畑のそばにおいてくだろう。そこだよ、そのとき、このおれさまが、森の奥《おく》からとび出してって、その赤んぼうをぬすんでいく。」
ここまでいうと、犬が口を出しました。
「待ってくんろよ。オオカミもらい。そりゃあんまりむごいじゃないか。」
「まあ、聞け。」
オオカミはいうのでした。
「ぬすんでくたって、ぬすんでしまうのじゃないよ。すぐおまえがかけ出して来て、大声でほえほえ、おれを追っかけてくるんだ。そこで、五十メートルも走ったらな、その赤んぼうかご、草の中へでも捨てといて、おれ、山ん中へ逃《に》げてくんだ。さもさもおまえをこわそうにしてな。どうだ。そうすれば、おまえは赤んぼうを助けたいのちの親だ。この犬がおったらばこそと、捨てるどころのさわぎじゃないぞ。毎日毎日、それ肉をくえ、さかなも食べろ。大切にされるぞ。」
「なるほどな。」
犬も感心しました。
そのあくる日のことです。犬のうちの人たち、山の畑へ出かけました。犬のいったとおり、赤んぼうをつれて行きました。そしてその赤ちゃん、かごに入れて、畑のそばの木の下におきました。犬も畑について来て、これは大分《だいぶ》はなれたすみの方にねそべっていました。ところが、まもなくのことです。赤ちゃんの泣《な》き声《ごえ》が聞こえました。家の人たちが、そちらを見て、ビックリしました。大きなオオカミが、今、赤ちゃんをかごごとくわえて、森のほうへ逃げて行くところです。
「アアアーッ。」
赤ちゃんのおかあさんがなんともいえない声でよびました。おとうさんのほうはだまったまま、クワを手にさげて、そのオオカミを目がけて走りました。しかしオオカミはとても早く、見るまに五十メートルも、六十メートルも先に逃げてってしまいました。赤ちゃんのおかあさんはもう見ていられなくて、両手を顔にあてて、大きな声で泣きました。そのときです。畑のすみから犬の大きな、しかも力づよい声がおこりました。犬はそのありさまを見ていたらしく、そのときになると、ひじょうな勢いでかけ出しました。そして赤ちゃんのおとうさんなどすぐ追いこし、百メートル近いところでほとんどオオカミに追いつきました。そのまもものすごい大声でほえつづけ、その声が森の中へワンワンワンワンワンワンとひびきわたりました。
犬がオオカミに追いついたのを見ると、赤ちゃんのおとうさんは、手にさげていたクワを持ちなおしました。きっと、犬とオオカミの大げんかが始まると思ったからです。自分も犬にかせいして、オオカミをやっつけなければと、思ったからです。しかしその心配はいりませんでした。走り走り見たのですが、犬がオオカミに追いついたとき、オオカミはまず赤ちゃんの入ってるかごを下におきました。
「いよいよ、これから、犬とかみ合いをするな。」
と、おとうさんは思ったのです。思った通り、オオカミは犬の方を向いて、両足をひろげ、頭を下げ、けんかのかまえをしたそうです。ところが、犬がなんともじつに勇ましく、そのオオカミに向かって、ピョーンと大きくはねとんで行ったそうです。
「これは犬がやられた。」
おとうさんはそう思ったのです。すぐくいつかれ、すぐかみ殺されると思ったのだそうです。だって、犬はあまり勢いよくはねすぎて、オオカミのまえでスッテンコロリと、ころんだのです。しかしオオカミは、犬のその勇気におそれたのか、ころんだのを見ながら、クルリと向きをかえ、長いシッポを後にたれ、森の奥さして、ショボ、ショボ、ショボ、ショボと逃げてってしまいました。犬は赤ちゃんを守りながら、オオカミの後姿《うしろすがた》に向かって、やはり元気にほえつづけていました。そこへおとうさんはやっと走りついたのですが、赤ちゃんは少しのきずもなく、無事《ぶじ》に助けることができました。
こうなると、赤ちゃんのおとうさん、おかあさんはいうまでもなく、家の人たちはもとより、村の人たちまで、犬に感心してしまいました。
「なんという感心な犬だろう。老いぼれてて、役にたたないと思っていたが、まさかのときには、こんなりっぱな手柄《てがら》を立てる。捨てるだの、皮をはぐだのいって、なんとすまないことをした。」
そういって、それからは、ほんとに、肉をくえ、さかなを食べろと、だいじにされました。
土間のすみでグウグウねていても、だれひとりバカにするものはいませんでした。それで犬はたいへんしあわせになったのですが、少したつと、こんどは山のオオカミがやって来ました。犬がこのあいだの礼をいろいろいいました。しかしオオカミはいうのでした。
「このあいだはおまえを助けてやったが、その礼をまだもらっていない。ニワトリが一羽《わ》、それも大きいのがほしい。どんなものだろう。一日二日のうちに、山へとどけてくれ。」
これを聞くと、犬はこまってしまいました。家のニワトリなんか、やるわけにいきません。それかといって、他の家のはいうまでもありません。そこで、
「ニワトリはダメだ。他のものにしてけれ。」
と、いいました。すると、オオカミはすごく怒《おこ》っていいました。
「おまえの心持はわかった。それなら、それでいいから、明日、山へやって来い。オオカミさまの心持をわからせてやる。」
犬はこまりました。これは、おれをとって食うつもりと思ったけれども、どうすることもできません。オオカミが帰《かえ》った後、ただもう心配で心配で、ブルブルブルブルふるえておりました。ところが、オオカミとの話合いを、物かげで聞いていたのが、やはりこの家に飼われていた一ピキの三毛《みけ》ネコでした。
「同じ家に飼われている犬どののサイナンだ。ネコでできることだったら、どんなことをしてでも助けてやりたいものだ。」
そう思ったものでしたから、犬のところへやって来ました。
「犬どの、犬どの、さっき山のわるオオカミが来たと思ったら、今おまえは青い顔をして、ブルブルふるえていなさるようだ。なにか心配ごとでもありなさるか。わたしも小さい三毛ネコだが、同じ家に飼われているおまえさんのことだ。なにかてつだいできることがあったら、と思ってやって来た。」
そうネコがいったもので、犬は喜んで、オオカミの話をしました。明日は山へ行って、オオカミにかみ殺されるかもしれない話をしたのです。これを聞くと、ネコが、ニャーンと、ハラを立てて、一なきしました。そしていいました。
「犬どの、犬どの、心配しなさるな。明日はこの三毛がついて、山へいっしょに行ってあげます。オオカミが来ようが、イノシシが来ようが、ネコがすけだちをするいじょう、少しも心配することはない。」
そのあくる日のことです。山のオオカミのほうでは、犬がニワトリをよこさないというので、たいそうハラをたてて、鬼《おに》を呼《よ》んで来て、
「今、犬が来るから、来たら、いっしょに食べようじゃないか。」
そんな話をしていました。ちょうどクボミになった草の中にねころんで、オオカミと鬼はそんな話をしていたのです。ところが、そこへ犬とネコはやって来ました。しかし犬もネコもそこにオオカミたちがいるとは知りません。ただ、ネコが見ると、草の上に鬼の一方《いつぽう》の耳がのぞいていて、それがピクピクピクピク動いております。まるでネズミそっくりです。すると、ネコがいいました。
「犬どの、犬どの、あそこに、草の中にネズミが一ピキおりもうす。あれを食べて、ハラごしらえをして、それからオオカミとのイクサをすべえと思うが、どうじゃ。」
そしてイキナリ、その鬼の耳にとびついて、それをかみ切ってしまいました。おどろいたのは、その鬼です。
「オオカミどん、オオカミどん、これは、とってもかないません。鬼どもの手むかえる敵ではございません。」
そういうと、雲をかすみと逃げてってしまいました。鬼に逃げられては、オオカミだって手むかう勇気はありません。キャン、キャン、キャン、キャン、犬の子が足をふまれたような声をあげて、山奥《やまおく》さして逃げました。これを見ると、ネコが、
「ねえ、犬どの、ネコがすけだちをするいじょう、心配はないといったでしょう。」
そういって、シッポを後にピーンと立てて、たいへんいばったということです。めでたい、めでたい、めでたい。