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日本むかしばなし集77

时间: 2020-01-19    进入日语论坛
核心提示:サルのおむこさん むかし、おじいさんがおりました。ある日のこと、山の畑《はたけ》で草を取っておりました。ひろい畑で、草は
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サルのおむこさん

 むかし、おじいさんがおりました。ある日のこと、山の畑《はたけ》で草を取っておりました。ひろい畑で、草はいっぱい生《は》えてるし、取っても、取っても、取りきれません。おじいさんはすっかり疲《つか》れて、ついこんなことをいってしまいました。
「この畑の、この草を、きれいに取ってくれるものはいないかなあ。いたら、うちの三人の娘《むすめ》のうち、ひとりは、その方《かた》のおよめさんにさし上げる。どうじゃ。どうじゃ。そんな方はいませんか。やれ、くたびれた。」
すると、そばの森の中から、ゾロゾロたくさんのサルが飛び出して来て、畑の草を取り始めました。そして見るまに、畑をきれいにしてしまいました。おじいさんは、
「これは困《こま》ったことになった。」
と思いました。どうしたらいいでしょう。今さら仕方《しかた》がありません。うちへ帰《かえ》ると、おじいさんはねてしまいました。心配でならないのです。すると、一ばん上の娘さんが、
「おじいさん、おじいさん、なんでそんなに寝《ね》ておられるんですか。起きてごはんをおあがりなさい。」
そういって来ました。おじいさんは、
「これがおまえ、起きてなどおられようか。畑でサルにこんな約束《やくそく》をしてしまったんだ。」
そういって、おじいさんは畑の話をしました。そして、
「だから、おまえ、およめさんに行っておくれよ。」
といいました。娘さんは、これでもうプンプンおこって、
「だれが、サルのおよめさんなんか——」
そういって、むこうへ行ってしまいました。すこしすると、こんどは二ばん目の娘さんが、来ました。
「おじいさん、おじいさん、なんでそんなに寝ておられるのですか。起きてごはんをおあがりなさい。」
こういいました。すると、おじいさんは、
「これがおまえ、起きてなどおられるかい。畑でサルと、こんな約束してしまったんだ。」
また、そういって、畑の話をしました。
「だからおまえ、サルのところへおよめに行ってくれないか。」
こういいました。すると、娘さんは、
「だれが、サルのおよめさんになんか——」
そういって、プンプンおこって、むこうへ行ってしまいました。少しすると、こんどは三ばん目の娘さんが来ました。
「おじいさん、おじいさん、もう起きて、ごはんをおあがりになりませんか。」
おじいさんがいいました。
「むすめや、むすめ、これが起きてなどおられようか。畑でサルに、こんな約束してしまったんだ。」
それからおじいさんは、畑の話をしました。
「だからおまえ、サルのところへおよめさんに行っておくれでないか。」
こうたのみました。すると、娘さんが、
「おじいさん、おじいさん、あなたがそう約束してしまったのなら、もう仕方がありません。わたしがおよめさんに行ってあげます。心配せずに、起きて、ごはんをおあがりなさい。」
そういってくれました。おじいさんは大喜びして、起きてごはんを食べました。
何日かすると、山からサルがやって来ました。何びきもおともをつれて、およめさんを迎《むか》えに来たのです。サルは何びきもで、たがいに手と手を組み合せ、手車というのをつくりました。それにおよめさんをのせて、よめ入り歌をうたいながら、山の家へ帰って行きました。
すぐすぐ、里帰《さとがえ》りの日になりました。サルのおむこさんは、おじいさんはもちが好きだと聞いて、ペッタンコ、ペタラッコともちをつきました。ところで、そのもちをなにに入れて行こうかと、いうことになりました。すると、娘さんがいいました。
「おひつに入れれば、木のにおい。葉っぱにくるめば、葉のにおい。みんな、おじいさんきらいなの。臼《うす》ごと持ってってくださいな。」
それじゃということになって、サルは臼ごと、背中《せなか》に引負《ひきお》うて、山をおりて来ました。谷川にやって来た時、大きな淵《ふち》のむこうのガケに、藤《ふじ》の花が今を盛《さか》りとさいていました。これをながめて、娘さんがいいました。
「サルどん、サルどん、あれ、あの藤の花一枝《ひとえだ》、折って来てくださんせ。うちのじいさまが、あの花、どれだけ好きだかわかりません。」
これを聞くと、おサルどん、臼をそこにおいて、藤の花をとりに行こうとしました。すると、娘さんがいいました。
「サルどん、サルどん、臼を土の上におくと、もちが土くさくなる。草におくと、草くさくなる。臼はおろさないで、花をとってくださんせ。」
サルはそれをきくと、
「よしよし、よしよし。」
と、臼を背中に負うたまま、藤の花折りに川の上の高い木にのぼって行きました。そして一つの枝をおろうとすると、娘さんがいいました。
「もっともっと上の枝。」
そこでおサルさんが、もっと上の枝をおろうとすると、また、娘さんがいいました。
「もっともっと上の枝。」
おサルさんは、上の上の、上の枝にのぼりました。それからまた、枝のはしっこの、またはしっこに行きました。細い細い枝のところに行ったのです。すると、臼の重みで、枝がバリリリと折れました。サルは下の深い淵の中へ、臼を負うたままドブーンと落ちて行きました。落ちたと思うと、早い流れのこの谷川におし流されて行きました。そのときサルが歌をうたいました。
サル沢や
サル沢や
流れ行く身は
いとわねど
あとに残《のこ》った
お文子《ふみこ》あわれ
お文子というのは、その娘さんの名まえです。
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