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日本むかしばなし集80

时间: 2020-01-19    进入日语论坛
核心提示:親捨て山 むかし、むかしの話であります。薩摩《さつま》の国に、たいへんやばんなしきたりがありました。親が六十になったら、
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親捨て山

 むかし、むかしの話であります。薩摩《さつま》の国に、たいへんやばんなしきたりがありました。親が六十になったら、その子や孫がその人を山へ持ってって、捨ててくるというしきたりです。捨てなかったら、殿《との》さまから重い罰《ばつ》を受けるというしきたりです。困《こま》ったしきたりですね。親不孝《おやふこう》なしきたりですね。しかしとにかく、大むかしからきまってきたしきたりですから、しかたがありません。
あるとき、あるところのおとうさんも六十になってしまいました。それで、その子と孫が相談《そうだん》して、そのおとうさんをかごに入れ、棒《ぼう》でかついで、山へ出かけました。暗い森の中を通ったり、やぶをわけ歩いたりして、山を奥《おく》へ奥へと、登って行きました。ところが、その道みち、六十のおとうさんはかごの中から、手をのばし、道の木の枝をしきりにポキポキ折りました。それで、孫がえんりょなくききました。
「おじいさん、山奥へ捨てられても、また村へ帰《かえ》ろうと思って、道しるべに、木の枝を折っていられるのですか。」
すると、おじいさんがいいました。
「なにをいいなさるか。おじいさんは捨てられる身だ。村へ帰ろうなどと思っちゃいない。この折れ枝の道しるべは、みんなおまえさんたちのためだよ。おまえたちが迷《まよ》わずに、村へ帰りつくためだよ。」
これを聞くと、むすこも、孫も、思わずなみだが出てきました。
「おじいさん、かんにんしてください。」
ふたりは声を合わせていいました。
「いや、いいとも、いいとも。捨てるのは、おまえたちではない。むかしからの悪いしきたりだ。少しもおまえたちをうらんじゃいない。さあ、さあ、捨てて行きなさい。」
おじいさんはいうのでした。
おじいさんにそういわれると、むすこも孫も、いよいよ、心苦しく、
「すみません。すみません。そういわれるおじいさんを、なんで、こんな山奥へ捨てて行かれましょう。わたしたちは、殿さまからどんな罰を受けてもよろしいから、どうかまたもとの村へ帰ってください。」
そういって、親をとうとう、村の家へかついで帰りました。そして人に知られないように、納屋《なや》の奥へかくし、そうっと、ごはんなどを運んで、養《やしな》っておりました。
ところが、そのころ、よその国から、この薩摩の国へ、なぞをかけてきました。色も形も同じヘビ二ひきを送ってきて、
「どちらがおす、どちらがめすか、見わけてみよ。」
というのです。これを聞いて、たくさんの人が集まりました。二ひきのヘビを見て、みんな頭をかたむけました。
「さあて、な。」
そういうのですが、ひとりとして、おす、めすのわかる人がありません。こまったことになりました。これがわからないと、薩摩の国の大恥《おおはじ》となるのです。そこで、孫が納屋にかくれているおじいさんに、その話をしました。すると、おじいさんがいいました。
「そんなことは、わけない。お座敷にまわたをしいて、二ひきのヘビをはわせてみる。一ぴきは、じっとはらばいになっている。一ぴきは、のろのろはって、外へ出ていく。その出ていくほうがおすで、おとなしくはらばっているほうがめすだ。」
国の役人《やくにん》にそういいますと、役人も大喜びで、なぞをかけてきた国へ、そう返事をしました。それで、まず、一問《もん》は恥をかかずにすみました。ところが、つぎの問題が、その国からきました。木のふだ二まい、色も形も同じものを送ってきたのです。そして、
「どれがおす木で、どっちがめす木か。」
というのです。これもだれひとりわかるものがありません。そこで、孫がまたおじいさんにききました。
「なんだ、そんなこと。」
おじいさんは、そういって、らくらくと、それの答を教えました。たらいに水を入れ、その木を中にうかべるのです。ういたほうがおす木。しずんだほうがめす木だそうです。
これも、そのなぞかけ国にいってやると、
「なんて薩摩の国は知恵者《ちえしや》ばかりそろっているのだろう。」
と感心して、それからのちは、もうなぞをかけてこなくなりました。ところが、その孫の子どもがなぞをといたことが、殿さまの耳にはいりました。それで、殿さまは、その孫をよんで、
「おまえは子どもなのに、どうして、あのなぞがとけたか。」
と、ききました。孫は、
「じつは、うちの納屋に六十のおじいさまをかくしております。そのおじいさんがといてくれました。」
そういいました。殿さまは、それを聞いて、はじめて、としよりのかしこいことがわかり、としよりをたいせつにしなければならないことを知りました。それで、それから以後、殿さまの命令で、薩摩の国では、としよりを山へ捨てないどころか、たいへんだいじにするようになりました。めでたいことであります。
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