日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

日本むかしばなし集101

时间: 2020-01-30    进入日语论坛
核心提示:千びきオオカミむかし、甲州《こうしゆう》に、というのは今の山梨《やまなし》県のことです、呉服物《ごふくもの》を売るあきん
(单词翻译:双击或拖选)
千びきオオカミ

むかし、甲州《こうしゆう》に、というのは今の山梨《やまなし》県のことです、呉服物《ごふくもの》を売るあきんどがありました。静岡の方へ行っての帰りです。富士山のふもとの原っぱを通っていると、日が暮れました。
そこは二、三十キロのあいだ、家が一つもないというところですから、大へんです。どうしたらいいかと考えているうちに、遠くから山犬の鳴き声が聞こえてきました。山犬というのは、日本のオオカミのことです。だんだん、その人のほうへ近よってくるようすです。しかも、あっちの谷、こっちの森から、その声によびだされるのか、ほうぼうから声がおこって、それがだんだんひとところへ集まり、その集まったたくさんの山犬が、どんどん、どんどん、近づいてくるもようです。
「いよいよ大へんだ。」
その人はあわてました。あわてて、そのへんを見まわすと、近くに一本、高い木がありました。それに登る以外、もう、のがれる道はないのです。そこで、その人はその木のところへかけていき、それに登りつきました。四メートル、五メートルと登って、やっと、その人は大息《おおいき》をつきました。
「やれ、やれ、やれ。」
いくらたくさんの山犬だって、ここまで登ってはこれないだろう。そう思ったのです。思うまもなく、山犬たちは、もう木の下に集まり、ウオー、ウオー、ウオー、ウオーと、おそろしい声でほえたり、うなったりしていました。なかでも、強いらしい五、六ぴきは、かわるがわる飛びあがって、あきんどのお尻《しり》へ、そのするどいきばでかみつこうとしました。あらあらしい足音をたてて、それをやるのですが、三メートルとは飛びあがれません。
すると、なかの一ぴきがいいました。
「こりゃだめだ。孫太郎《まごたろう》ばあさんをよんできて、なんとか考えてもらわなくちゃ。」
「そうだ、そうだ。」
他の山犬がいいました。そして、もう二、三びきが、どこか、はしっていきました。まもなく帰ってきたのを見ると、大きな年よりのネコといっしょです。
「孫太郎ばあさん、ひとつたのみます。木の上に人間が登りついてて、おれたち、どうにもならんのじゃ。」
木の下で、あきんどの番をしていた五、六ぴきが、口ぐちにそんなことをいいました。そのふるネコが、孫太郎という名なのでありましょう。
「フーン、こりゃ、犬ばしごをかけるよりほか、手がないな。」
ちょっと考えていたあと、そのふるネコがいいました。すると、木の下で一ぴきの山犬がしゃがみました。と、その上へ一ぴきの山犬が登りました。と、またその上へ、もう一ぴき登りました。こうして、何十ぴきもの山犬がじゅんじゅんに登り、登りして、しだいに高くなってきました。もう、あきんどの足のへん、お尻近く登ってきました。
ところで、あきんどさん、こわくて、こわくて、その木のもっと上へ登ろうと思うのですが、上にはなにかの巣《す》のようなものがあって、頭につかえます。ハチの巣なのか、それとも、鳥の巣なのか、よくわかりません。とにかく大きなものです。しかし、もう山犬がお尻へとどきそうになっているのですから、ハチか、鳥かなんて考えてるわけにいきません。それをはらいのけて、そこをもっと上へ登っていこうと思いました。そこで、腰《こし》にさしていた短い刀をぬいて、その巣にキュッとつきさしました。
ところが、おどろいたことに、そこに一ぴきのクマがいたのです。クマが巣を作って、そこで寝《ね》ていたのです。クマはおどろきました。
「いたいっ、らんぼうするない。」
クマのことばで、そういったのでしょうか。なにか、ウオッというような声とともに、木の下へころがり落ちました。そして、これはたまらんと、全速力で逃げだしました。これを見ると、山犬どもは、
「それ、人間が逃げだした。」
と、頭をそろえて、どっと、そっちへかけだしました。だけども、あいてはクマのことですから、かけっこしても、かみあいっこをしても、山犬どものかなうことではありません。つぎからつぎへ、かみふせられました。そこで、
「なんて、この人間は強いんだろう。とてもかなわん。」
と、孫太郎ネコともども、どこともなく逃げてってしまいました。
木の上では、おそろしさに、それまでブルブルふるえていたあきんどさんも、これでやっと安心しました。それにまもなく、夜があけたので、
「ああ、こわかった。こわかった。」
と、また甲州さして帰っていきました。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%