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日本むかしばなし集102

时间: 2020-01-30    进入日语论坛
核心提示:ヒョウタン長者あるところに、貧乏《びんぼう》なおじいさんがいました。子どもが三人もありましたので、その子どもたちをそだて
(单词翻译:双击或拖选)
ヒョウタン長者

あるところに、貧乏《びんぼう》なおじいさんがいました。子どもが三人もありましたので、その子どもたちをそだてるのに、とてもくろうしておりました。
ある年、山の谷間をきりひらいて、畑を作り、アワをまいておきました。すると、秋になって、思いのほかたくさんの収穫《しゆうかく》がありました。そこで、それからのちは、年年、谷間をきりひらいては、アワをまきました。
ある秋のこと、夜になると、その山畑に、シカやイノシシがやってきて、アワをくいあらします。それで、そうりょうむすこがいいつかって、その畑のそばに、シシ追い小屋というのを作り、夜になると、そこに泊《と》まって、
しらほう しらほう
と、さけんで、シカやイノシシを追っぱらっていました。すると、夜中のことです。どこからともなく、
やれ ふくべこひとつ
ちゃんぷくちゃがまに
毛がはえて
チャラリン チャラリン
という声が、聞こえてきました。そうりょうむすこは、こわくなって、夜のあけるのを待ちかねて、家に逃《に》げ帰ってきました。
みなに、昨夜のことを話して、
「こわいから、今夜はもう行かない。」
と、いいだしました。すると、まん中のむすこが、
「にいさん、にいさん。そんなばかげた話があるものか。そんなら、今夜からは、おれが行ってみてやる。」
といって、その夜は、自分が、山畑のシシ追い小屋に泊まることにしました。やがて、夜もふけて、兄のやったように、
しらほう しらほう
と、シカやイノシシを追っぱらっておりますと、ま夜中ごろになって、
やれ ふくべこひとつ
ちゃんぷくちゃがまに
毛がはえて
チャラリン チャラリン
と、声が聞こえてきました。中のむすこも、これにはおどろいて、夜あけそうそうに、家へ逃げ帰りました。
その話を聞いて、こんどは、いちばんすえのむすこが、
「にいさんたちは、なんというおくびょう者だ。それでは、今夜おれが行って、その化《ば》けものをつかまえてきてやる。」
そういって、その夜、アワ畑のシシ追い小屋にやってきました。そして、今か、今かと、待ちかまえながら、
しらほう しらほう
と、さけんでいますと、やがて、どこかで、
やれ ふくべこひとつ
ちゃんぷくちゃがまに
毛がはえて
チャラリン チャラリン
という声が、聞こえてきます。弟は、
——ものはためしだ。お化けの正体を見とどけてやろう。
と、しらほう、しらほう、と、さけびながら、だんだんに声のするほうへ、近よって行きました。
すると、森の小さな池のすみっこに、小さなヒョウタンが一つ、うかんだりしずんだりしながら、チャンプク、チャンプクと、おどりをおどっていました。むすこはそれを見ると、
「これはよい宝物《たからもの》だ。」
と、つぶやいて、ヒョウタンをすくいあげて、ふところに入れ、家にもって帰りました。しかし、だれにも、そのことを話しませんでした。
すえのむすこは、いつもヒョウタンをふところにしまって、持ち歩いておりました。
しらほう しらほう
と、よんでみますと、ふところの中で、
やれ ふくべこひとつ
ちゃんぷくちゃがまに
毛がはえて
チャラリン チャラリン
と、ヒョウタンがうたいます。
みなは、とてもふしぎがり、やがて、村じゅう、大へんなひょうばんになりました。そのうち、となり村の長者が、それを聞いて、歌をうたうヒョウタンをひどくほしがり、とうとう、たくさんのお金を出して、買いとりました。
すえのむすこは、そのため、村いちばんの長者となって、おとうさんやにいさんたちといっしょに、安楽に暮らしました。
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