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日本むかしばなし集113

时间: 2020-01-30    进入日语论坛
核心提示:ワラビの恩《おん》野原で、ヘビが昼寝《ひるね》をしておりました。そこはカヤ原《はら》で、カヤが、土から芽を出しかけており
(单词翻译:双击或拖选)
ワラビの恩《おん》

野原で、ヘビが昼寝《ひるね》をしておりました。そこはカヤ原《はら》で、カヤが、土から芽を出しかけておりました。ヘビは、そんなことにはおかまいなく、グウグウ、グウグウ、何日もねむっておりました。
カヤの芽は、ヘビの下からものびてきて、やがて、ヘビのからだをつきぬけて、上へ上へとのびていきました。やっと、ヘビは目をさましました。そうして、そろそろ、カワズでも食べに出かけようかと思いました。それで、ちょっとはいだしかけましたが、からだがうごけません。どうしても、うごきません。しかたなく、しっぽをバタバタやったり、からだをクネクネさせたりして、もがいておりました。
ちょうど、そのときです。ワラビが、ヘビの腹《はら》の下からもえでてきました。ヘビが困《こま》っているのを見て、
「ヘビさん、もうすこしのしんぼうだよ。おれが、おまえのからだを、持ちあげてやるよ。」
そういって、クルリとまいたまるい頭で、ヘビのからだを、ぐんぐん、ぐんぐん、持ちあげていきました。それで、ヘビのからだをつきぬけていたカヤの芽が、わけなく、スウーッと、ぬけていきました。ヘビは大喜びで、
「やれ、うれしや。ワラビさん、ありがとう。」
と、お礼をいって、何度もおじぎをして、はいだしました。だから、今でも、野原などで、ヘビを見たら、
ヘビよヘビ
カルカヤ畑に昼寝して
ワラビの恩こをわすれたか
アブラウンケン ウンケンソワカ
と、三べんとなえると、ヘビは、ワラビの恩を思いだして、かならず、道をよけてくれるということです。わたくしは、やったことはありませんが、一度、ためしにやってごらんなさい。めでたし、めでたし。
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