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日本むかしばなし集129

时间: 2020-01-30    进入日语论坛
核心提示:スズメ孝行《こうこう》むかし、むかしの、大むかし、キツツキとスズメは、兄弟《きようだい》だったということです。そして、ふ
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スズメ孝行《こうこう》

むかし、むかしの、大むかし、キツツキとスズメは、兄弟《きようだい》だったということです。そして、ふたりは、城下町《じようかまち》へご奉公《ほうこう》に行っていました。
ある日、ご主人が、ふたりに、かすりの着物を作ってやるから、そのしたくをするように、といって、糸を、ふたたばずつくださいました。ふたりは、大喜びで、糸車《いとぐるま》でよりをかけたり、模様《もよう》をそめるために、染粉《そめこ》をといたり、いろいろ、やっておりました。すると、そこへ、くにの方から、急ぎの使いがやってきました。
「おかあさんが病気《びようき》だから、大急ぎで、帰ってくるように……」
ふたりは、どうしたものかと相談《そうだん》しました。キツツキは、
「せっかく、これまで用意ができているのに、このより糸をそめたり、織《お》ったり、着物に仕立《した》てたりしないで帰るのは、いかにも、残り惜《お》しいじゃないか。だいたい、城下から、晴《は》れ着《ぎ》を着ずに帰ったりしては、友だちのてまえ、恥《は》ずかしい。」
そんなことをいって、あとに残り、着物を作りにかかりました。
スズメは、親の病気と聞いては、着物どころではありません。
いっときも早く帰って、おかあさんの看病《かんびよう》をしなくてはならないと、まだそめてもない糸を首にかけて、帰っていきました。しかし、それで、やっと、おかあさんの臨終《りんじゆう》に、まにあうことができました。
キツツキのほうは、晴れ着を着ては帰りましたが、おかあさんは、もう、とっくに、死んでしまい、葬式《そうしき》もすんでいました。
やがて、ふたりは、神さまの前によびだされて、いいわたしをうけました。
「キツツキよ、おまえは、親よりも、着物のほうがだいじそうだから、いつも、かすりの晴れ着を身にまとうておれ。しかし、食べ物は、枯《か》れ木《き》をつついて、虫をさがしてくうがよい。スズメは、親をたいせつにして、着物に欲《よく》がなかったから、そのかわりに、お米を、いつも、食べさしてやる。」
神さまは、そう、申しわたされました。
それが、今でも、そのとおりに、キツツキは、枯れ木をつついて虫をさがし、スズメは、たんぼのお米を、おおっぴらに食べて、暮らしております。
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