日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

日本むかしばなし集131

时间: 2020-01-30    进入日语论坛
核心提示:オオカミのまゆ毛むかし、むかし、あるところに、お金持と貧乏《びんぼう》なおじいさんとがありました。貧乏なおじいさんは、正
(单词翻译:双击或拖选)
オオカミのまゆ毛

むかし、むかし、あるところに、お金持と貧乏《びんぼう》なおじいさんとがありました。
貧乏なおじいさんは、正直《しようじき》な、いい人だったのですが、子どももなければ、孫《まご》もありません。それに、とても年よりなので、働くこともできません。それで、毎朝、ごはんがすむころになると、お金持のところへ、
「まことにすみませんが、おなべを、ちょっと、貸《か》してください。」
そういって、おなべを借《か》りにいきました。借りたおなべに、お湯《ゆ》を入れ、なべをこすって、そのしるを、朝《あさ》ごはんのかわりにしていたのです。ところが、ある朝、そうやっているところを、村のいじわるな男《おとこ》に、見つけられました。その男は、
「やーい、おじいさんのなべこすり。」
と、悪くちをいいました。これを聞いたおじいさんは、もう、恥《は》ずかしくて恥ずかしくて、いたたまらなく思って、とうとう、お金持の家へ、いとまごいに出かけました。
「長いあいだ、おなべを、毎朝、ありがとうございました。わたくしは、これから、遠い旅に出ようと思います。それで、おいとまごいにまいりました。」
おじいさんは、心では、死んでしまおうと思っていたのです。お金持の家では、おじいさんのようすを見て、あわれに思い、
「それは、おきのどくだ。」
といって、お米をすこしやりました。おじいさんは、それから、近所を、いちいち、いとまごいに歩きましたが、どこのうちでも、それでは、おせんべつにと、お米をすこしずつくれるのでした。
おじいさんは、そのお米で、おむすびを作って、近くの山の谷の方へ登っていきました。そこは、オオカミの出るところで、何年か前にも、村の者や、旅人《たびびと》などが、オオカミにくいころされたことがありました。おじいさんは、もう、オオカミにくいころされて、死んだほうがいいと思って、谷の岩の上に腰《こし》をおろして、やすんでおりました。
やがて、夜もふけてから、おじいさんは、北の方を向いてよびました。
「オオカミさん、オオカミさん、はよう来て、くうておくれ。」
二度、三度、そうよびますと、北のほうから、ゴソン、ゴソンと音をたて、くらやみの中を、かけてくるものがありました。しかし、どうも、近くまでは、よってきません。
「はよう、くうておくれ。はよう、はよう。」
と、よんでみても、その音は、おじいさんから百メートルぐらいのところまで来て、それ以上には、近づきません。そこで、おじいさんは、こんどは、西の方へ向いて、
「オオカミさん、はよう来て、くうておくれ。」
と、いいました。ところが、やっぱり、ゴソン、ゴソンと、かけてくる音がしても、百メートルぐらいのところからこっちへは、はいってきません。こうして、東西南北、四方《しほう》へ向いてよんでみましたが、オオカミは、やっぱり、近よってきません。
そのうち、夜があけかかったころ、一ぴきの年とったオオカミが、そろそろと近よってきて、
「おじいさん、おじいさん、おまえが、いくら、くえくえといっても、この山には、おまえのような正直な人をくうオオカミは、おらんのだ。だから、おまえさんも、もう、ひきとったほうがよろしいぞ。」
そう、いいました。おじいさんは、それではしかたがないと思って、立ちあがって、山からおりようとしますと、オオカミが、自分のまゆ毛を一本ぬいて、
「さあ、これを持ってお帰りなさい。これさえあれば、もう、一生、ひもじいめにあうことはないからな。」
そう、いいました。おじいさんは、
「それはありがたい。ありがとう、ありがとう。」
と、何度も、オオカミにおじぎをして、山をおりました。山をおりてきますと、例のお金持の家では、田植《たうえ》がはじまっておりました。おじいさんは、たんぼのそばで、しばらく、それを見ていました。すると、お金持の主人がよってきて、
「おじいさん、ごはんを食べにきませんか。」
と、いいました。おじいさんは、
「ありがとうございます。」
といいながら、オオカミのくれたまゆ毛を出して、稲《いね》を植えているさおとめたちを、ながめていました。ところが、なんとしたことでしょう。その女たちが、いろいろさまざまの動物に見えてきました。まゆ毛を、目の前にかざしてみますと、それぞれの人間の心が、いろいろの動物になって見えてくるのでした。キツネの心を持った人もあれば、ヘビの心を持った人もあります。
お金持の主人は、おじいさんから、このことを聞いて、
「それは、いいものを見つけてきたな。ひとつ、わしに、ゆずってはくれまいか。」
と、申しました。しかし、おじいさんは、
「じつは、これは、オオカミがくれたまゆ毛で、けっして、人手にわたしてはいけない、と、いわれました。ですから、すみませんが、おみせするわけにもまいりません。」
と、ことわりました。主人は、
「ざんねんだが、しかたがない。」
と、まゆ毛は思いきって、おじいさんを家につれていって、ごはんをごちそうしました。
とにかく、このおじいさんは、正直でなさけぶかい人でしたから、そのご、このお金持の主人は、おじいさんに、
「わたしにかわって、家のおさめをしてください。」
そう、たのむようになりました。
やがて、おじいさんは、主人にかわって、その家をおさめることになりました。オオカミのまゆ毛のおかげで、おじいさんは、だれの心でも、すぐ、見やぶったからであります。
オオカミのいったとおり、おじいさんは、一生、ひもじいめにあわなかったということです。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%