日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

日本むかしばなし集136

时间: 2020-01-30    进入日语论坛
核心提示:サケの大助これは、いまの岩手県気仙郡《けせんぐん》竹駒村《たけこまむら》の相川《あいかわ》という家に、つたわっているお話
(单词翻译:双击或拖选)
サケの大助

これは、いまの岩手県気仙郡《けせんぐん》竹駒村《たけこまむら》の相川《あいかわ》という家に、つたわっているお話です。この家の先祖《せんぞ》は、三州古賀《さんしゆうこが》の城主《じようしゆ》だったそうですが、織田信長《おだのぶなが》との戦《たたか》いに負けて、はるばる、奥州《おうしゆう》へ落ちのび、ここに住むようになったのです。
ある日のこと、たくさんの牛を、牧場《まきば》にはなしていますと、ふいに、大きなワシが、空からおりてきて、子牛をさらって、飛んでいきました。主人は、おこって、
「どうしても、あのワシを、つかまえてやらなくちゃ。」
そういって、弓矢《ゆみや》をとり、牛の皮をかぶり、牧場の草の中にうずくまって、ワシのくるのを待っていました。一日、二日、三日、四日、とうとう、六日も、待ったのです。そのうち、心もからだもつかれて、つい、とろとろと、ねむってしまいました。
すると、フワッと、からだがういたように感じて、はっと、目をあけてみますと、大きなワシが、主人をむんずとひっさげて、もう、空の上を飛んでいました。主人は、今となっては、どうにもなりません。一生けんめい、からだをちぢめ、息《いき》をころして、ワシのするとおりになっていました。
ワシは、遠くの海の上を、何日も何日も、飛んでいきました。そして、ある日、どことも知れない島の、大きな杉の木のてっぺんにある巣《す》の中に、主人をおろしました。ワシは、それからまた、どこともなく、飛んでいってしまいました。
主人は、ワシの巣の中にいて、なんとかして助かりたいものと、あたりを見まわしました。見ると、巣の中に、たくさんの鳥の羽《はね》が、つみかさねられていました。きっと、ワシが、さらってきては食べた、ツルやガン、キジやトンビ、そういう鳥の羽なのでしょう。主人は、これらの羽の中から、長いのを拾い集めて、それで、なわをないはじめました。いく日かたって、そのなわのはしを、杉の木の枝《えだ》にくくりつけて、下へぶらさげました。やっと、それが、地につくまでになったのを見とどけますと、それをつたって下におりました。
地上におりて、さて、どうしたらいいか、木の根っこに腰《こし》をかけて、考えこんでいました。すると、そこへ、どこから来たのか、ひとりのしらがのおじいさんが、ヒョコヒョコとやってきて、
「おまえは、どこから、ここへ来たのか。なんのために、やってきたのか。難船《なんせん》でもしたのか。そうでなくては、なかなか、ここは、こられるところではない。」
そう、いいました。
そこで、主人が、
「ここは、いったい、どこなのですか。」
そう、聞きますと、
「ここは、玄海灘《げんかいなだ》という荒海《あらうみ》の中の、はなれ小島だ。」
と、老人が、教えてくれました。主人は、おどろいて、いままでの話を、こまごまとかたって聞かせました。
「どうかして、故郷《こきよう》に帰りたいが、玄海灘といわれては、奥州までは三百里(一二〇〇キロメートル)、とても、帰れるのぞみはない。」
そういって、なげきました。
すると、老人は、
「おまえが、そんなに故郷に帰りたいのなら、おれの背中《せなか》に乗りなさい。そうしたら、かならず、故郷につれてってやる。」
そう、いうのでした。
主人は、ふしぎに思って、
「おまえさんは、いったい、どういう人ですか。なんで、このおれを、故郷まで背負《せお》って行かれるのですか。」
そうききますと、老人は、
「おれは、じつは、サケの大助である。年ねん、十月二十日には、おまえの故郷、今泉川《いまいずみがわ》の上流の角枯淵《つのがれぶち》へ行って、卵《たまご》をうむのは、じつは、このおれだ。」
と、こたえました。
主人は、事情がわかったのですが、それでも、おそるおそる、老人の背中にまたがりました。すると、いつのまにか、もう、自分の故郷の今泉川に帰っていました。主人は、老人に、あつくあつくお礼をいって、やっと、わが家に帰りました。
今でも、十月二十日には、おみきとそなえ物とを、今泉川のサケの漁場《りようば》へおくり、吉例《きちれい》によって、サケのおまつりをすることになっております。
これが、そのおまつりのいわれです。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%