日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

日本むかしばなし集137

时间: 2020-01-30    进入日语论坛
核心提示:タニシむかし、むかし、あるところに、五人の兄弟《きようだい》が住んでいました。おとうさんも、おかあさんも、なかったのです
(单词翻译:双击或拖选)
タニシ

むかし、むかし、あるところに、五人の兄弟《きようだい》が住んでいました。おとうさんも、おかあさんも、なかったのです。おじさん、おばさんも、なかったのです。それで、たがいに仲よくして、みんな、助けあって暮らしていました。にいさんが、林へ鳥をとりにいけば、弟が、沼《ぬま》へ魚をとりにくだりました。春になると、みんなで、たんぼに稲《いね》を植え、秋には、それを刈《か》りました。
ところで、その春のことです。みんなで、たんぼへ出て、田植《たうえ》をやっておりますと、すえの弟が、たんぼのそばに、日やけた道の上にころがっている、二つの小さなタニシを、見つけました。かわいいタニシだったので、弟は、それを家へ持って帰り、台所のながしのすみにおきました。そこは、いつも水にぬれていて、タニシにすみよいところと思われました。それで、
「タニシ、タニシ、ここにおいで。外にはいでて、サギやカラスに、とられるな。」
そう、ちいさい声で、いっておきました。あくる日、たんぼに行くときも、同じことをいいました。その晩のことでありました。その弟は、みんなよりすこし早く家に帰って、ごはんの用意にとりかかりました。ところが、ふしぎなことに、ちゃんと、ごはんの用意ができていました。お茶わんがならんで、おいしいお菜《さい》も、なべに、湯気《ゆげ》をたてていました。そのへんには、ほかに、家一軒《いつけん》あるでなく、人も住んでいなかったのに、まったく、ふしぎなことでありました。しかし、そのあくる日、その日も、弟は、ごはんの用意に、早く帰ってきてみますと、あらもう、ごはんの用意ができております。おぜんの上に、五つの魚が、おさらにのせて、ならべてあったのです。そのあくる日——、やはり同じで、ごはんが、ホクホク、おいしく煮《に》えておりました。
あまりのふしぎさに、そのあくる日、弟は、いつもよりずっと早く、もう、お昼すぎには帰ってきました。そして、家の近くの木に登り、そこから、家の中をながめていましたが、晩《ばん》が近く、日がかたむきかけたとき、台所のながしのほうから、話し声が聞こえてきました。
「ねえさん、ねえさん、そろそろ、ごはんのしたくをしましょう。」
「そうだ、そうだ。ここは、すみよいところなので、つい、うっかりと、寝すごした。」
そういったかと思うと、もう、台所には、美しい娘《むすめ》がふたり、立っていて、お米をといだり、菜《な》っぱを切ったり、忙しく働きはじめていました。そして、おかまが、ブツブツ湯気をふきだすと、美しい声で、歌などうたいだしました。この歌が、あまりきれいな声なので、弟は、つい、それに聞きいって、ごはんの用意がすんでしまうまで、木の上に腰《こし》をかけたままでおりました。歌がすんだとき、弟は、やっと気がつき、大急ぎで、木から飛びおり、
「もしもし、娘さん、娘さん。」
そうよびながら、台所へはいっていきますと、もう、そこには、娘のかげも形もなく、おぜんに、五つの茶わんがならび、ごはんやお菜の、おいしいにおいがしていました。どうも、ふしぎなことであります。
あくる日、こんどは、五人の兄弟が、みんなで、早く帰ってきて、木に登って見ていることに、相談《そうだん》しました。
「おねえさん、おねえさん、ごはんの用意をしましょうか。」
晩《ばん》が近くなると、前の日のような話し声がしてきました。そして、同じように、美しい娘がふたり、台所で働きはじめました。
これを見ると、五人の兄弟は、そろりそろりと、木からおりて、おかってと玄関口《げんかんぐち》の両方から、台所にはいっていきました。
娘たちが、かくれるまもなく、五人は、ふたりをかこんでしまいました。それから、
「あなたたちは、どこのどなたで、どうして、台所をしてくれますか。」
こう、聞きました。
すると、娘が、いいました。
「わたしたちは、じつは、山の向こうの村にいた姉と妹なのですが、おとうさんや、おかあさんに、わがままで、そのいいつけを、聞きませんでした。それで、ある日、タニシの殻《から》に入れられて、道の草のなかに捨《す》てられました。それを、また、一羽《わ》のワシが、口にくわえて、こんなところに持ってきました。どうなることかと心配していると、ここの親切な人に、拾われました。その親切のうれしさに、こうして、毎日、ごはんの用意をしていました。」
これを聞いて、みんなは、この姉妹《しまい》を、大へんかわいそうに思い、それからは、ふたりを、みんなの姉や妹として、いっしょに、ますます仲よく、暮らしていきました。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%