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日本むかしばなし集140

时间: 2020-01-30    进入日语论坛
核心提示:舌切《したき》りスズメむかし、むかしのことであります。おじいさんとおばあさんとがありました。おじいさんは、山へシバ刈《か
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舌切《したき》りスズメ

むかし、むかしのことであります。おじいさんとおばあさんとがありました。おじいさんは、山へシバ刈《か》りに、おばあさんは、川へせんたくに行きました。
山へ行ったおじいさんが、べんとうを、木の枝《えだ》にぶらさげておくと、スズメが飛んできて、そのべんとうを、食べてしまいました。おじいさんが、昼飯《ひるめし》を食べようと思って、べんとうをひらいてみますと、なかで、一羽のスズメが、グウグウ、グウグウ、昼寝《ひるね》をしていました。これを見て、おじいさんは、腹《はら》のへったこともわすれ、とてもかわいくなって、そのまま、ふろしきにつつんで、家に持って帰りました。そして、名まえを、おちょんとつけて、おちょん、おちょんと、かわいがってそだてました。
あるとき、おじいさんは、おばあさんとスズメを家において、山へシバ刈りに出かけました。おばあさんは、天気がいいので、川へせんたくに行くことにしました。そして、せんたくした着物を、のりつけにするのりをこしらえ、縁側《えんがわ》に出しておきました。
「おちょん、おちょん、ここへ、のりをおくからの。となりのネコにくわれないよう、番をしておいでよ。」
そう、スズメにいって、川へ出かけました。
おちょんスズメは、しばらくたつと、腹がへってきて、どうにもなりません。ちょっと、一口、そののりを食べてみました。とてもおいしく、つい、もう一口、また、もう一口、と、やっているうちに、とうとう、みんな食べてしまいました。
そこへ、おばあさんが、帰ってきて、
「おちょん、おちょん、ただいま。のりの番をしていてくれたね。」
すると、おちょんが、いいました。
「おばあさん、おばあさん、のりは、わたしが、ちょっとゆだんしてるあいだに、となりのネコが来て、ひとなめになめてしもうた。」
おばあさんは、腹をたてて、となりのネコをひっとらまえ、
「こら、ネコ、うちののりを、なめたそうじゃないか。」
そういって、口を見ましたら、どこにも、のりがついておりません。ひげを見ても、ついておりません。鼻を見ても、ついておりません。
——これは、へんだな。
と思ったおばあさんは、おちょんをひっとらまえ、むりに口をあけさせて、中を見ますと、おちょんの舌《した》に、のりが、まだ残っていました。
「うそをついたな。のりを食べたのは、おまえだろう。ふといスズメッコだ。」
そういうなり、おばあさんは、はさみを持ってきて、スズメの舌を、ちょんぎってしまいました。おちょんは、
「いたい、いたい。」
と、なきさけびながら、山の方へ、飛んでいきました。
そのあと、すぐ、おじいさんが、シバを背負《せお》って、帰ってきました。
「ばあさん、今、もどったぞ。おちょんはどうした。」
そう、聞きました。すると、おばあさんが、
「のりをこしらえておいて、川へせんたくに行っているあいだに、おちょんが、そののりを食べてしもた。しかも、となりのネコが食べたと、うそをついたで、腹《はら》がたって、腹がたって、おちょんの舌をちょんぎって、今、はなしてやったところじゃ。」
これを聞いたおじいさんは、
「まあ、かわいそうなことをした。これから、おれは、おちょんをさがして、家へつれてきてやろう。」
そういって、すぐまた、出かけていきました。
おちょんスズメは どっちへ行った
舌切りスズメは どっちへ行った
あれかわいやな やれかわいやな
こう、うたいながら、スズメをたずねていきました。しばらく歩いていくと、牛洗《うしあら》いが、牛を洗っておりました。そこで、おじいさんが、聞きました。
「牛洗いさん、牛洗いさん、ここを、舌切りスズメが、通らなんだかいや。」
「通った、通った。通ったは通ったが、牛の足を十二本、洗っていかなければ、教えてやれない。」
おじいさんは、そこにいる牛の足を、ザブザブ、ザブザブ、水をかけて、きれいに洗ってやりました。すると、牛洗いが、いいました。
「この川をくだっていくと、馬洗いがおるからな、その馬洗いに聞くがいい。」
そこでまた、おじいさんは、
舌切りスズメは どっちへ行った
おちょんスズメは どっちへ行った
あれかわいやな やれかわいやな
そう、うたいながら、川にそってくだっていくと、馬洗いが、馬を洗っておりました。
「馬洗いさん、馬洗いさん、ここを、舌切りスズメが、通らなんだかいな。」
「通った、通った。通ったは通ったけれども、馬の足を、二十四本、洗っていかなければ、教えてやれない。」
おじいさんは、また、馬の足を二十四本、ザアザア、水をかけて、きれいに洗ってやりました。そうすると、馬洗いが、いいました。
「この川をくだっていくと、菜っぱ洗いがおるから、その菜洗いに聞くがいい。」
そこで、おじいさんは、また、
おちょんスズメは どっちへ行った
舌切りスズメは どっちへ行った
あれかわいやな やれかわいやな
そう、うたいながら、くだっていくと、菜洗いがいました。
「菜洗いさん、菜洗いさん、ここを、舌切りスズメが、通らなんだかな。」
「通った、通った。通ったは通ったけれど、菜っぱを、かごに四十八《はつ》ぱい、洗わなけりゃ、教えてやれない。」
そこで、また、おじいさんは、菜っぱにザアザア水をかけて、かごに四十八ぱい、洗ってやりました。すると、菜洗いが、いいました。
「この川をくだっていくと、大きな大きな竹やぶがある。そこへ行くと、赤いまえかけをして、赤いたすきをかけ、稲《いね》を刈《か》っているスズメがいる。それが、舌切りスズメだ。」
おじいさんは、また、
舌切りスズメは どっちへ行った
おちょんスズメは どっちへ行った
あれかわいやな やれかわいやな
と、うたいながら、川をくだっていきました。すると、大きな竹やぶがありましたので、そこへはいっていきますと、家がありました。トントンと、戸をたたくと、中から、
「じいさんか、ばあさんか。」
と、聞きます。
「じいさんじゃ、じいさんじゃ。」
「じいさんなら、はようおはいり。」
おじいさんが、家の中へはいりますと、スズメたちが集まってきて、
「おじいさん、よくいらっしゃいました。」
そういって、いろいろ、たくさんのごちそうを出して、もてなしました。おじいさんが、
「では、もう、帰ろう。」
といいますと、スズメが、
「おじいさん、おじいさん、おみやげは、重いつづらがいいですか、軽いつづらがいいですか。」
「おれは、年よりだから、いちばん軽いのを、もらいたい。」
すると、スズメは、おじいさんに、軽いつづらをかつがせて、いいました。
「おじいさん、家に帰るまでは、けっして、とちゅうで、あけてはいけませんよ。家にはいって、座敷《ざしき》のなかでひろげるのですよ。」
「ありがとう、ありがとう。」
おじいさんは、つづらを背負って、ドッコイ、ドッコイ、つえをついて帰ってきました。座敷にはいって、つづらをあけてみますと、なかには、大判、小判、宝物《たからもの》がいっぱいです。
「わあ。」
といって、おじいさんもおばあさんも、大喜びでした。
ところが、おばあさんは、欲《よく》ばりばあさんで、
「わしも、一つ、もろうてくる。」
そういって、
舌切りスズメは どっちへ行った
おちょんスズメは どっちへ行った
あれかわいやな やれかわいやな
と、うたいながら、川をくだっていきました。やがて、大竹やぶにたどりつき、舌切りスズメの家の戸を、トントン、トンと、たたきました。
「じいさんか、ばあさんか。」
「ばあさんじゃ、ばあさんじゃ。」
「ばあさんなら、はようはいりなさい。」
おばあさんがはいると、スズメたちは、かわやの戸を持ってきて、おぜんにし、かきねの木を切ってきてはし(箸)にし、川原《かわら》の砂《すな》をごはんにして、
「さあ、おばあさん、おあがりなさい。」
と、おばあさんにすすめました。やがて、おばあさんが、帰ろうとしますと、スズメが、たずねました。
「おみやげは、重いつづらがいいですか、軽いつづらがいいですか。」
おばあさんは、欲ばりですから、
「重いつづらにしてもらいたい。」
「それでは、これをかついで、とちゅうでは、けっしてあけないで、家に帰ってから、座敷であけなさい。」
とても重いつづらを、おばあさんの背中《せなか》におぶわせました。
ヨッコラショ ドッコイショ
おばあさんは、汗《あせ》だくになりながらも、宝物がいっぱいはいってるのだと、大喜び。急いで家に帰っていきました。それでも、なかが見たくて見たくて、がまんができず、家のかきねのそばまで来ると、ドッコイショと、つづらをおろし、そうっと、ふたをあけてみました。すると、なかから、ニョロニョロ、ゾロゾロ、ヘビやマムシやムカデ、ゲジゲジ、そういうものばかりが、あとからあとから、出てきます。おばあさんは、びっくりぎょうてんして、つづらをほっぽりだして、家のなかへ逃げこみました。
欲ばりをしてはいけないというお話です。
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