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日本むかしばなし集145

时间: 2020-01-30    进入日语论坛
核心提示: 二あるとき、その犬が、おじいさんに、いいました。「おじいさん、おじいさん、おれに、馬が乗っけているようなくらをつけなさ
(单词翻译:双击或拖选)
 二

あるとき、その犬が、おじいさんに、いいました。
「おじいさん、おじいさん、おれに、馬が乗っけているようなくらをつけなさい。」
おじいさんは、いいました。
「あんなくら、おまえがかわいそうで、つけられないよ。」
「いいから、つけなさい。」
おじいさんは、犬の背中《せなか》に、くらをつけました。すると、犬が、
「おじいさん、くらの上に、かますを乗っけなさい。」
「かますといったって、おまえがかわいそうで、つけられない。」
「いいから、つけなさい。」
そこで、おじいさんが、かますをつけますと、
「おじいさん、かますのわきに、くわをつけなさい。」
「くわといったって、おまえがかわいそうで、つけられない。」
「いいから、つけなさい。」
そこで、くわをつけました。
「では、おじいさん、おれのあとから、ついていらっしゃい。」
そういって、犬は、山の方へ向かって、歩いていきました。山の奥《おく》ふかくはいっていきますと、
「さあ、おじいさん、ここを、掘《ほ》ってごらんなさい。」
おじいさんは、犬の背中から、くわとかますをおろして、犬のいうとおりに、ザック、ザックと、掘りました。ところが、どうでしょう、なかから、大判、小判など、宝物《たからもの》が、どっさり出てきました。
「おじいさん、おじいさん、宝物を、かますの中に入れなさい。そして、おれの背中に乗っけなさい。」
「背中に乗っけろといったって、こんなに重いものを、かわいそうで、乗っけられない。」
「いいから、乗っけなさい。」
しかたなく、おじいさんが、かますを、犬の背中に乗っけてしまうと、また、犬がいいました。
「おじいさん、おじいさん、おれの背中に乗りなさい。」
「乗れといっても、おまえがかわいそうで、乗られない。」
「いいから、お乗りなさい。」
しかたなしに、おじいさんが、犬の背中にまたがりますと、トントコ、トントコ、犬は、山をくだって、家に帰ってきました。おじいさんは、座敷《ざしき》で、かますをあけて、おばあさんとふたりで、大判、小判の宝物をとりだして、ながめておりました。
そこへ、となりのおばあさんが、
「ちょっと、火を貸してください。」
と、やってきました。そして、座敷にならべられた、たくさんの宝物を見て、まったく、びっくりしてしまいました。
「おじいさん、おじいさん、おまえさんとこは、お金が一つもないということで、貧乏《びんぼう》のように聞いていたのに、このたくさんのお金や宝は、いったい、どこからとってきました。」
そう、ふしぎがって、聞きました。おじいさんは、きょうあったいろいろな犬のことを、はじめからおわりまで、話して聞かせました。すると、となりのおばあさんは、
「そんないい犬なら、おれのとこへも、一日、貸《か》してください。」
そういって、むりやりに、犬をひっぱって、つれていきました。
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