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日本むかしばなし集166

时间: 2020-01-30    进入日语论坛
核心提示:二 ところが、その次の日のことであります。お爺さんがこの椽側で煙草をすっておりますと、コクリコクリといつのまにかまた居眠
(单词翻译:双击或拖选)


 ところが、その次の日のことであります。お爺さんがこの椽側で煙草をすっておりますと、コクリコクリといつのまにかまた居眠りがはじまりました。居眠りがはじまりますと昨日の夢のつづきが出て来ました。子供がその樹の下から、樹の下の土の穴から、板を押しあげて出て来たのでありました。
子供は手に一つの金輪とその押し棒とを下げていました。それから、すぐその押し棒を金輪にあてて、ソロソロと廻しはじめました。すると、金輪についている小さな鳴り輪がチャラチャラと鳴り出しました。
この鳴り輪の音を聞くと、子供はにわかに愉快になったのでしょうか、トットと走り出しました。お爺さんもその鳴り輪の音で一そう気持よくなって、コクリコクリと居眠りをつづけました。子供はお爺さんの眠っているのをいいことにして、樹のまわりをチャラチャラチャラチャラ、いやクルクルクルクルと、何度も何度も廻りました。それでも折々|一寸《ちよつと》お爺さんの方へ首を向けて、お爺さんの眠っているのを見ては、またトットと樹のまわりを走りました。
あまり子供が愉快そうなので、お爺さんもつい、にっこりしてしまいました。そして何だか子供にものを言ってやりたくなりました。ところが、ものを言おうとした拍子に、どうしたのでしょう、もう目がさめておりました。鳴り輪の音がどこか遠くでしているように思われるのでしたけれども、もう子供の影も形も見えません。で、まずお爺さんは煙草を一服やりました。
さて、その次の日、お爺さんは椽側の日向《ひなた》で煙草をふかして、またコクリコクリとやっていました。すると、同じような子供が同じように樹の下の土の中から出て来ました。今日は子供は竹トンボを持っていました。樹の下から、晴れてまっ青な空に向けて、それをすりあげて遊んでいました。
竹トンボはまるで花火のように、シューと空に向ってのぼって行きました。のぼったと思うと、クルクルと舞うて落ちて来ました。落ちて来ると、子供はそこに駆けて行って、すぐまた空にすり上げました。
空には、その時一羽の大きな白い鳥が両方に翼をひろげて飛んでいました。ずいぶん高いところを飛んでいるのに、その白い羽根の一本一本が、はっきり見えるように思われました。子供はその鳥のところまで竹トンボをすり上げようというのでしょうか、一生けんめいに上げ上げしました。
そのうち、子供は落ちて来た竹トンボを見失ってウロウロと樹のまわりをさがしはじめました。足もとに落ちているのに、どうしてそれが分らないのでしょう。今にも足で踏みそうなんです。そこでお爺さんは、じれったくなって、
「そこそこ、そこだよ。」と言おうとすると、おや、もう目がさめておりました。子供なんかどこにもいません。お爺さんは不思議そうに眼をパチクリやって、やれやれと、まず一服吸いつけました。
次の日、お爺さんはまた夢を見ました。同じ子供が同じように出て来たのですが、今度は子供は帽子をかぶっておりました。それがビロードで出来た鳥打帽子というのです。両方の耳のところに、耳をかくせるように垂れるものがついていました。それを上にかえして、頭の上で結んでいました。今頃は見ることも出来ない古い帽子でありました。しかも子供は手に小さい弓と矢を持っていました。両方とも自分でつくった不細工なもので、矢の先には、釘《くぎ》がさしこんでありました。
子供はそれを持って樹の下に立ち、かなたへ向けて弓を引きしぼり、じっとねらいを定めておりました。
その子供の矢の向いているところには、不思議や、古ぼけた一つの土蔵があって、その土蔵の石垣の前に一匹の|いたち《ヽヽヽ》がいました。|いたち《ヽヽヽ》は今逃げようか今逃げようかと、隙をねらって子供の方を見て、キョトキョトしておりました。そこへヒュンと子供の矢が飛んで行きました。けれども、その時にはもう|いたち《ヽヽヽ》は石垣の前をチョロチョロッと向うへ駆けこんでしまいました。
駆けこんだと思うと、|いたち《ヽヽヽ》は子供を馬鹿にしているのでしょうか、また向うの石垣のはしに、そのキョロキョロした顔をもう一度のぞかせました。子供はこれを見ると、大まじめで腰にさしていたもう一本の矢をぬきとり弓につがえて引きしぼりました。子供はまじめでも、|いたち《ヽヽヽ》は不まじめです。笑いたそうな顔をして、子供の様子を眺めていました。
お爺さんもこれを見ると、何だか笑いたくなってしまいました。だって、子供の様子がお爺さんの小さい時そっくりだったからであります。それでつい、
「やってるな。」と、こんなことを言ってしまいました。すると、そのはずみに目がさめてしまいました。でも、お爺さんはまだニコニコしておりました。
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