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日本むかしばなし集197

时间: 2020-01-30    进入日语论坛
核心提示:きつねとぶどう山の中のきつねのすで、きつねの子がないていました。「こーんこん、おなかがすいた。」すると、おやぎつねがいい
(单词翻译:双击或拖选)
きつねとぶどう

山の中のきつねのすで、きつねの子がないていました。
「こーんこん、おなかがすいた。」
すると、おやぎつねがいいました。
「待っておいで、今おかあさんがおいしいものをとってきてあげる。」
こぎつねはなくのをやめて、おとなしく待っていました。一時間待ちました。おやぎつねは帰ってきません。二時間待ちました。まだ帰りません。三時間待ちました。それでも帰ってきませんでした。こぎつねはとうとうなきだしました。
「またおなかがすいてきたあ。」
おやぎつねはどうしたのでしょう。じつはその時、村へ行ってぶどうを一ふさとってこようと一生けんめいかけていました。
一つ山をこしました。二つ山をこしました。三つの山をこした時、やっとぶどうの村へつきました。
「おなかがすいて子どもがないているのです。すみませんが、ぶどうを一ふさいただきます。」
おやぎつねはそういって、ぶどうの木にとびあがり、大きなふさを取りました。それをくわえて、大いそぎで山の方へもどりました。一つ山こえ、二つ山こえ、又三つの山をこしました。きつねのすは、もうすぐ近くになりました。るすのうちにおそろしいわしなどに、あの子はさらわれはしなかったろうか。でも、あれ、こーんこんなきごえがしております。おやぎつねは安心しました。と、にわかにつかれがでてきました。持ったぶどうが、重くて重くてたまらなくなったのです。で、一本の木の下にそのぶどうの一ふさをおいて、やれくたびれたとやすみました。
ところがその時、やすむまもなく、すぐそばでわんわん犬のこえがしました。りょうしが犬をつれてもうそこにきているのです。どうしましょう。ぶどうどころではありません。こぎつねがてっぽうでうたれます。思わずおやぎつねは、大きなこえで呼びました。
「こーんあぶない。はやくにげなさい。」
こぎつねはこのこえにびっくりして、あなをとび出し、かけてかけて山のおくへにげて行きました。
それから何年たったでしょうか。長い月日がたちました。しかしおやぎつねは、とうとう帰ってきませんでした。おかあさんをさがして、山の中を歩いているうち、こぎつねは大きくなりました。
ある時、昔おかあさんとすんでいたすの近くへやってきました。すると一本の木の下にぶどうがはえていました。そのつるが木にまきのぼり、たくさんのみごとなふさをさがらせていました。
「こんなところにぶどうがあったかしら。」
こぎつねはふしぎに思いながら、そのひとつぶをたべました。何とおいしいぶどうでしょう。
「ああおいしい。ああおいしい。」
こぎつねはのどをならして、次から次へとたべました。しかしその時、ふとおかあさんのこえを思いだしました。
「まっておいで、おいしいものをとってきてあげる。」
すると、そこにぶどうのなっているわけがわかりました。
「そうだ。」
そう思うと、今はどこにいるかわからないおかあさんに、こえをあげておれいをいいました。
「おかあさん、ありがとうございました。」
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