躁うつ病という病気
さて、次なる大物は躁うつ病である。
E・クレペリンは彼の教科書の第六版に「躁うつ病」という病名を初めて登場させた。一八九九年のことである。躁の状態とうつの状態が交互に、あるいは周期的に出現すること、その予後が比較的良好であること、経過が長くても人格の荒廃の見られないことなどを、その特徴としてあげた。
分裂病と同様、躁うつ病の真の原因は現時点では明らかにされていないが、発病と遺伝説、体質的な素因との関連が多少、認められるという説もある。また最近では、躁うつ病は間脳の機能と密接な関連性がある脳内のモノアミンという物質が減少すると、感情面の変化が生じ、それが発病につながるのではないか、という説もあるが決定的ではない。
躁うつ病は躁状態とうつ状態が交互に来襲する病気であるが、現実にはそれほど多い病気ではない。しかし、社会的、個人的にはきわめて大きな影響を与える。特に躁状態において然りである。
躁うつ病の病前性格を、かの性格学の大家、チュービンゲン大学のクレッチマー教授は躁うつ気質、循環性性格と名づけている。
E・クレペリンは彼の教科書の第六版に「躁うつ病」という病名を初めて登場させた。一八九九年のことである。躁の状態とうつの状態が交互に、あるいは周期的に出現すること、その予後が比較的良好であること、経過が長くても人格の荒廃の見られないことなどを、その特徴としてあげた。
分裂病と同様、躁うつ病の真の原因は現時点では明らかにされていないが、発病と遺伝説、体質的な素因との関連が多少、認められるという説もある。また最近では、躁うつ病は間脳の機能と密接な関連性がある脳内のモノアミンという物質が減少すると、感情面の変化が生じ、それが発病につながるのではないか、という説もあるが決定的ではない。
躁うつ病は躁状態とうつ状態が交互に来襲する病気であるが、現実にはそれほど多い病気ではない。しかし、社会的、個人的にはきわめて大きな影響を与える。特に躁状態において然りである。
躁うつ病の病前性格を、かの性格学の大家、チュービンゲン大学のクレッチマー教授は躁うつ気質、循環性性格と名づけている。