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「まさか」の人に起こる異常心理55

时间: 2020-01-31    进入日语论坛
核心提示:下田学説の執着性性格 ここに下田光造先生に再びご登場願うことにする。先生は私の父と大学はほとんど同期で、東京府立巣鴨病院
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下田学説の執着性性格

 ここに下田光造先生に再びご登場願うことにする。先生は私の父と大学はほとんど同期で、東京府立巣鴨病院(都立松沢病院の前身)の同僚であり、慶応病院精神科の初代教授だった。その後、長く九大精神科教授を務められ、戦後は鳥取大学の学長に迎えられ、退官後は皆《かい》生《け》温泉で悠々自適の生活を送られていた。私も何回か、お見舞いに参上したが、記憶力は抜群で、私の父の歌をすらすらと暗誦された。
そして一九七八年(昭和五十三年)八月末に亡くなった。米子で大学葬が執り行われたが、その日、米子行きの飛行機は精神科関係者で占められていたといっても過言ではなかった。
下田先生の功績の一つは、クレッチマーの学説に反論したことである。クレッチマーの研究は主としてヨーロッパ人、特にアルプス人種を中心としたもので、その学説は日本人にあてはまらないというのが下田説である。そしてクレッチマーの循環気質に対して、執着性というものを提唱した。
下田学説の執着性は、仕事熱心、義務感、正義感が強く、ごまかしができず、凝り性、熱中性、徹底性、正直、きちょうめんといったもので、いわば一○○パーセント完全主義ということがいえよう。
下田学説の執着性性格は、粘着質と神経質を合わせたようなもので、われわれも臨床的に日本人の場合、うつ病になる人にばか正直なまじめ人間がきわめて多いという経験を積んでいるから、こと日本人に関しては下田説を認めざるをえないのである。しかし、一部にはクレッチマーの学説に従わざるをえないケースも、皆無ではないのである。ただヨーロッパ人よりも少ないことは確かである。
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