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「まさか」の人に起こる異常心理56

时间: 2020-01-31    进入日语论坛
核心提示:高慢無礼になる躁、意欲が減退するうつ 躁が人間を襲うと、その人間はガラリと変わる。高慢無礼になる。自分が天下一の人間にな
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高慢無礼になる躁、意欲が減退するうつ

 躁が人間を襲うと、その人間はガラリと変わる。高慢無礼になる。自分が天下一の人間になったように錯覚して、上司の言うことも聞かず、人をばかにする。かつて、ある出版社の社員が躁のとき、高名な作家の原稿をかってに直して、その作家を激怒させ、その出版社には執筆しないと宣言される事態に発展したケースがあった。
その社員をやっとのことで入院させたが、医師や看護婦をばかにして全く言うことを聞かない。「薬などとんでもない。そんなもの、効きやしない」などと言って、服用もしない。病院や医師の悪口を言い、マスコミにあることないことを告げ口する。家族の言にも全く耳を貸そうともしない。そんな患者がいた。
最近は、うつ状態のみ発生する病気「単極性うつ病」が多い。もちろん精神的原因、主としてストレスに起因するうつも近ごろは非常に多い。これを「抑うつ神経症」と呼ぶが、臨床的には両者を区別することはむずかしい。しかも治療はほぼ同じだから、無理に両者を区別することはあまり意味がない。
うつ状態の中心は意欲減退である。英語でもドイツ語でもDepressionというが、本来の意味は「沈下」「低下」である。うまい病名をつけたものだと思う。この病名のとおり、意欲も、食欲も、性欲も、睡眠時間もすべて低下するのである。
うつ状態の睡眠は一つの特徴を持っている。むろん例外はあるが、普通の睡眠障害は寝つきが悪いが、うつの場合は寝つきがいい。しかし、二、三時間寝ると、深夜の二時、三時ごろにパッと目が覚め、朝まで輾転反側だ。つまり睡眠の中断というわけだ。「午前二時症候群」などというあだ名がついている。
あだ名といえば、「朝の習慣の乱れ症候群」というのもある。洗面、身だしなみ、朝刊を読む、ラジオやテレビをつけて天気予報を聞くなど、朝の習慣的な行為がいやになり、めんどうくさくなるのである。意欲、気力の減退だ。
次に人間嫌いになり、特に知った人や利害関係のある人に会いたくなくなる。他人と会話を交わすのがおっくうになる。また判断力や決断力も落ちる。スーパーや本屋に入って、どれを買うかがなかなか決まらない。あれやこれやと考えあぐむのだ。口数が減り、体重も減り、行動が不活発になり、便秘、頭重、月経異常なども見られるが、心の中によどむ心理は憂うつ、悲観的で、厭世的な抑うつ気分である。
当然のことながら、ときに死を考える希死念慮も多い。昔からうつ状態は自殺率のいちばん高い病気だった。
また、それほど経済的に困っていないのに明日から食べるのにも困るといった貧困妄想や、自分は罪深い人間、申しわけないと思う罪業妄想などの妄想を発することもある。
要するに、躁状態の気分高揚、誇大妄想、次々と考えが浮かぶ、おしゃべり、多動、疲れを感じないなどの症状とは正反対の状況を呈するのである。
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