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「まさか」の人に起こる異常心理57

时间: 2020-01-31    进入日语论坛
核心提示:神様が休養をお命じになった病気 躁もうつも休養を必要とする。私は、「神様が休養をお命じになった病気ですよ」と患者に言う。
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神様が休養をお命じになった病気

 躁もうつも休養を必要とする。私は、「神様が休養をお命じになった病気ですよ」と患者に言う。
だが、躁の場合は病識もなく、多弁多動であるから、全く聞く耳を持たない状況で活躍する。休養どころでなく、睡眠もとらないから、本人の自覚もないまま実際は疲労が極度に達し、それをきっかけにしてうつに転じることもある。
うつの場合ももちろん休養が必要であるが、せっかく会社に診断書を出し、上司も承知して、自宅で休養をとれるというのに、まじめな本人としては、休養がとれないことがままあるのだ。つまり休養中も、今ごろ会社では同僚が自分のかわりに働いているのではないか、自分のやり残した仕事はどうなっているのか、などと思うことが多く、真の意味の休養がとれないことが多いのである。
そういった意味で、会社側も「早くよくなって早く出てこいよ」などと言ってはいけない。かえってプレッシャーをかけることになる。また家族や周囲の者も「しっかりしなさい」「がんばれよ」などという激励をしてはいけない。逆効果になるからである。
会社の人間や親族の見舞いも、かえって本人に負担をかけるから、遠慮したほうがいい。
家族は症状が軽快すると安心するが、自殺の心配がある場合、症状が少し軽快したときがかえって危険であることを心に留めておきたい。自殺には大きなエネルギーを要するから、重症時よりやや軽快したときのほうが危険なのである。
ひとたび死の希求を決意したとき、それを阻止することはなかなかむずかしい。治療を強化することしか方法がない。家族がうっかり発した「がんばれ」「しっかりしろ」などの激励の言葉が自殺に直結することもあるから、注意しなければならない。
現在は、うつの治療の中心は薬物療法である。主力は当然抗うつ剤であるが、イミプラミン、アミトリプチリンやマプロチリン、ミアンセリンなどの四環系の抗うつ剤が最もよく使用される。むろん抗不安剤や睡眠剤の併用も行われる。
昔は長時間の睡眠をとらせる持続睡眠療法や電気ショック療法が多用された関係で入院させることが多かったが、今は外来で治療することが多くなった。もちろん家族の間でトラブルがあったり、自宅が騒音の大きな場所であったりしたときには入院させることもあるが、入院率は昔よりはるかに減った。
服薬も症状が軽快するとすぐやめてしまう人がいるが、これはあくまで医師の方針に従ってほしいのだ。感染症などの場合、たとえば下熱すると抗生物質の服用をすぐやめる人がいるが、これは再発に通じ、再発のときは治りが悪くなるのと同じで、服薬はあくまで専門医の方針に従うべきだと思う。
また症状が軽くなって職場にめでたく復帰しても、少量の薬を服用して再発を予防することも場合によっては必要である。
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