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「まさか」の人に起こる異常心理67

时间: 2020-01-31    进入日语论坛
核心提示:尖端恐怖症の詩人、萩原朔太郎 強迫観念をとり除くために、儀式的な行為を行わないと気がすまない人がいる。その強迫行動はいわ
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尖端恐怖症の詩人、萩原朔太郎

 強迫観念をとり除くために、儀式的な行為を行わないと気がすまない人がいる。その強迫行動はいわば確認である。
就寝前にベッドの周囲を三回半(あくまで三回半なのだ)回らないと気がすまない人や、足踏みを十回やらないとベッドに入れない人もいる。いずれも儀式だ。外出するときにハンドバッグの内容を事こまかに点検し、いちいち「よし!」とかけ声をかけ、「よし!」の次に「はい」とみずから返事をするので、ひどく時間のかかる主婦もいる。
詩集『死の淵より』を最後に胃ガンのため、一九六五年(昭和四十年)、この世を去った高見順の年譜の、昭和二十七年、四十五歳のところに「尖端恐怖、白壁恐怖のはげしいノイローゼのため執筆不能となる」とある。
詩人、萩原朔太郎の出世作ともいえる詩集『月に吠える』は一九一七年(大正六年)の出版だが、その中に有名な「竹」という詩がある。「光る地面に竹が生え」「かたき地面に竹が生え」「凍れる節節りんりんと」などと朔太郎は詠んでいる。
この詩を反芻してみると、私はこの詩の中に朔太郎の尖端恐怖(尖《とが》ったものがこわい)が表現されているような気がする。
萩原朔太郎は、私が文学部の学生時代に、講義を聞いているから、恩師ということになる。先生は、「……僕は昔から人嫌ひ、交際嫌ひで通ってゐた。……それを余儀なくさせるところの環境的な事情も大いにあったのである。元来かふした性癖の発芽は子供の時の我がまま育ちにあるのだと思ふ……」「……何でもないことがひどく怖かった。幼年時代には、壁に映る時計や帚の影を見てさへ引きつけるほどに恐ろしかった」と書いている。
令嬢の作家、葉子さんも「(父は)右側の壁を瞬間的にひょいひょいとさわってからでないと、けっして二階に行かない」と書いている。
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